【試合戦評】松井稼選手が殊勲打&3年ぶり遊撃守備。首位・楽天が土壇場で追い付き、引き分けに持ち込む

パ・リーグ インサイト

2017.6.26(月) 00:00

今日、唯一の試合開催となった楽天対オリックスの一戦。十分な休養期間を経て、満を持して交流戦後初登板となる楽天・則本投手が先発マウンドへ。対するオリックスの先発は、こちらも同じく中10日での登板のディクソン投手。好投手2人による投げ合いで幕を開けた試合は、延長戦にもつれる熱戦となった。

初回、則本投手は先頭の小島選手に対して3球勝負で空振り三振に仕留めると、続く西野選手も3球で二ゴロ。3番・小谷野選手も3球で投ゴロに打ち取り、わずか9球、3分足らずで抑える抜群の立ち上がりを披露する。対するディクソン投手も3番・聖澤選手を併殺打に打ち取り無失点。結果的に3人で初回の攻撃を終わらせる。

4回表に5番・T-岡田選手が打った瞬間にそれと分かる17号2ランを放ち、オリックスが先制に成功するも、6回裏に楽天が反撃。2死2,3塁の好機で5番・銀次選手が右前に打球を放つと、右翼手がもたつく間に2者が生還。中盤の攻撃で試合を振り出しに戻す。

同点に追い付かれたオリックスが、7回表に武田選手の適時打などで2点を奪取。4対2とすかさず突き放し、オリックスの2点リードで9回裏の攻防へ。

しかし、楽天打線が土壇場で意地を見せる。先頭・ウィーラー選手と銀次選手が相手守護神・平野投手から連打を放って出塁。枡田選手、岡島選手が打ち取られて2死となり、代打・藤田選手も三振に倒れて万事休すかと思われたところで、鋭く沈んだフォークを捕手が取れず。思わぬ形で1点差に迫る。さらに、代打・松井稼選手が外角への直球を逆らわずに左前にはじき返す同点適時打。頼れるベテランの一打で追い付き、試合は延長戦に突入する。

同点打を放った松井稼選手が2014年8月14日以来となるショートの守備に就くと、11回表に素早い処理で併殺を完成させる好守を披露。ブランクを感じさせないプレーでチームをもり立てる。しかし、その後は両軍ともに得点を奪えず、12回に及ぶ攻防の末、引き分けに終わった。

オリックスとしては9回2死、2点差から追い付かれる痛恨の引き分け。首位・楽天としては今季の強さを象徴するような見事な粘りを見せた。敗戦濃厚の展開からチーム一丸で引き分けに持ち込んだ楽天。30日からは福岡ソフトバンクとの首位攻防3連戦を迎える。今後の行方を左右する、重要な天王山へ向けて弾むをつけるためにも、明後日の弘前での試合は何としてでも勝利をつかみたい。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE