10月11日、エスコンフィールドで「2024 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージの前日記者会見が実施された。第1部の監督記者会見に北海道日本ハム・新庄剛志監督と千葉ロッテ・吉井理人監督、第2部の選手記者会見には松本剛選手と中村奨吾選手が登壇。翌日から始まる短期決戦への意気込みを語った。
「監督になってから短期決戦を戦うのが初めてなので、正直わかりません」と話したのは、就任3年目で初のパーソル CS パ進出を果たした新庄剛志監督。「ただ、千葉ロッテさんに負けようが、福岡ソフトバンクさんに負けようが、日本シリーズに行けなかったらもう一緒ですね」と、その先の戦いに目を向ける。
対する千葉ロッテは2年連続でのパーソル CS パに臨む。ZOZOマリンスタジアムで開催された昨年は、1勝1敗で迎えた第3戦、3点ビハインドの10回裏に藤岡裕大選手が起死回生の同点弾を放つと、最後は安田尚憲選手のサヨナラ打で鮮やかに試合を決めた。
3位で迎える今季は、開幕からの直接対決で7連敗を喫したエスコンフィールドが舞台に。それでも、吉井理人監督は「相性の悪さはあまり考えないように、新しい戦いが始まるという気持ちで、新庄監督にぶつかっていきたいと思います」と力強く話した。
第1戦の予告先発は、北海道日本ハム・加藤貴之投手、千葉ロッテ・佐々木朗希投手と発表された。レギュラーシーズンでは2度投げ合い、いずれも加藤貴投手に軍配が上がっている。
新庄監督は「大舞台でもやってくれそうな雰囲気に期待しています」と、今季の千葉ロッテ戦で5勝1敗、防御率1.85と好投した左腕に初戦のマウンドを託す。一方の吉井監督は「これまで開幕投手などを任せたことがなかったので、そろそろそういう責任を与えるのも良いのかなと思って」と、佐々木投手を抜てきした意図を明かした。
そして、新庄監督は「個人的な名前は出したくないけど……」と前置きしたうえで、このシリーズのキーマンにレイエス選手を指名。レイエス選手は8月に月間打率.403、8本塁打、23打点、OPS1.208を記録し「大樹生命月間MVP賞」に輝くと、その後も勢いは止まらず。絶好調の大砲に期待を寄せた。
吉井監督は「加藤貴之投手は手ごわいですが、一人でも多くやっつける選手が出てきてほしいですね」と全員野球で難敵攻略を狙う。
「僕たちも楽しみますので、ファンの皆さんも楽しんで応援していただけたら」
続いて選手記者会見に出席した松本剛選手。北海道日本ハムが前回パーソル CS パに出場した2018年は、ファーストステージの初戦で8回の守備から起用されていた。今年は主力としての活躍が期待されるが、「今は本当にワクワクしています。エスコンフィールドで初開催ということで北海道のみなさんも盛り上がっていますし、僕たちも楽しみますので、ファンの皆さんも楽しんで応援していただけたらうれしいです」と胸を躍らせる。
昨年のパーソル CS パ前日記者会見で「チャレンジャーの精神を持って戦っていきたい」と話していた中村選手は、今年も「(自分たちは)挑戦者だと思います」と引き締まった表情。「でも、最後の最後まで争って勝ち上がってきたので、その勢いのままパーソル クライマックスシリーズ パに入っていければと思います。守備からリズムをつくっていければ」と意気込んだ。
福岡ソフトバンクが待つファイナルステージへの挑戦権をかけた戦いは、いよいよ12日に開幕する。
文・高橋優奈
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