警戒した近藤の1番起用に「逆に気持ちが入った」
福岡ソフトバンクの松本裕樹投手が、うれしい今季初勝利を飾った。12日、本拠地での北海道日本ハム戦で6回途中3失点。最後は疲れも見せたが、腰痛を乗り越えてのプロ3勝目に安堵の表情を浮かべていた。
お立ち台では「素直にうれしいです」と語った松本。「先週のようなピッチングができればチームにいい流れがくると思った」と、初回から積極的にストライクを取りにいった。アルシアには一発を浴びたが、その裏に柳田悠岐の2ランで逆転しリードを背負う展開となった。
2回に2死一、二塁のピンチを背負ったが、中島卓也を遊ゴロに打ち取って無失点。工藤公康監督も「味方が点を取った次のイニングを抑えたのは大きい」と、松本の粘投を称えた。
警戒する打者として近藤健介の名前を挙げていたが、この日はその近藤が1番打者として起用された。「逆に気持ちが入って、そのまま試合に入っていけた」という右腕は、近藤との3度の対決でノーヒット、2三振に抑えてみせた。
キャンプで痛めた腰が思いのほか長く松本を苦しめた。「野球をやるよりリハビリの方が長かった」と語ったがその中で勝ち取った今季初勝利。苦しんだ末に手にしたプロ3勝目だった。
6回で100球を超え、最後はイニングを投げ切ることができなかった。工藤監督は「ちょっとした工夫でよくなるはず」と、降板後にはキャッチボールやトレーニングについて直接アドバイスを送った。「球数が多かったので疲れを取って、やっていないこともどんどん取り入れていきたい」と、そのアドバイスをしっかりと今後に生かしていくつもりだ。
前日の試合では育成から這い上がった大竹耕太郎が好投。「いい刺激をもらっているので、負けないように頑張ります」とした松本。この2人の活躍は、きっと他の投手陣にも大きな刺激を与えるに違いない。
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