◇埼玉西武対千葉ロッテ 第20回戦(15日・ベルーナドーム)
今季限りでの引退を表明した埼玉西武の金子侑司選手が「1番・左翼手」で先発出場。ノーヒットに終わったが、外野の全ての守備位置に就き、代名詞である華麗なプレーを披露した。
初回の第1打席は相手先発・佐々木朗希投手の156km/hの直球を引っ張りニゴロに。無死1塁で迎えた3回の第2打席は空振り三振に倒れると、5回の第3打席は中飛に打ち取られる。7回には1死2塁で打席が回り、投ゴロで走者が入れ替わる形で2塁に。すると、続く源田壮亮選手の3号2ランで生還し得点を記録。ホームで源田選手を迎え、「ねこげんコンビ」で熱い抱擁を交わした。
さらに、8回にはライオンズナインが打線をつなぎ、7人目の打者として2死満塁で第5打席目を迎える。この試合初めて右打席に入ると、フルカウントからの7球目を捉える。しかし、鋭い打球は惜しくも遊撃手のグラブに収まり、現役最終打席は遊直に終わった。
また4回からはセンターの守備に、5回からはライトの守備に就いた。相手ファンを含む球場全体から温かい拍手を受け、帽子を取って声援に応えた金子侑選手。6回からは再び、ライオンズファンが詰めかけたレフトスタンドの目の前でプレー。8回には、レフトライン際の飛球を滑り込みながらキャッチ。帽子を飛ばしながらの華麗なプレーで球場を沸かせた。
埼玉西武一筋12年。2012年にドラフト3位で入団すると、スピード感溢れるプレーでファンを魅了し続けた。2016年には53盗塁、2019年には41盗塁で2度の最多盗塁のタイトルも獲得。2018年からのリーグ2連覇にも大きく貢献した。今季は開幕戦で1番打者としてスタメンに名を連ね、試合前時点で36試合に出場し打率.220、2本塁打、3盗塁の成績を残していた。
試合後には引退セレモニーを実施予定。グラウンドを駆け抜けたスピードスターが、ファンの前で挨拶を行う。
◇金子侑選手 通算成績
1020試合 3397打席 729安打 21本塁打 223打点 225盗塁 打率.241
文・谷島弘紀
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