最近5試合で3盗塁、内野安打のスピードは「メジャーのエリートレベル目前」
エンゼルスの大谷翔平投手は11-5で快勝した7日(日本時間8日)の本拠地タイガース戦で初回の第1打席に逆転3ランを放つと、第2打席では快足を飛ばして遊撃内野安打をマーク。さらに、直後に2試合連続で盗塁も成功させた。6回には四球で出塁し、相手の暴投で二塁、プホルスの右飛で三塁に進んで、最後はシモンズの左飛で生還。好走塁の連続でチームに1点をもたらした。その韋駄天ぶりに、地元メディアは前日に続いてメジャー史上最多の通算1406盗塁を誇るレジェンド、リッキー・ヘンダーソン氏を引き合いに出している。
初回の豪快な3ランの後に大谷が脚で魅せた。2回、先頭で打席に立ち、カウント2-2から右腕アルカンタラのシンカーをセンター方向へ運ぶ。遊撃の名手イグレシアスがつかみ、一塁にボールを送ったが、大きなストライドで加速した二刀流の男の脚が勝った。
続くプホルスの打席で今季5個目の盗塁に成功。AP通信のグレッグ・ビーチャム記者は2夜連続の二盗を受けてツイッターで速報した。
「ショウヘイ・オオタニは今季5度目の盗塁に成功。5試合で3個目だ。ショウヘイが迫っているぞ、リッキー・ヘンダーソン」
アスレチックスなどで活躍したヘンダーソン氏は「盗塁男」の名前で有名。MLB史上最多となる通算1406盗塁、2295得点という金字塔を打ち立てているスーパーレジェンドだ。ビーチャム氏は前日の盗塁後にも「ヘンダーソン、後ろに気をつけろ!」とツイートしていたが、メジャー史上最高のリードオフマンに連日“警戒"を呼びかけるユーモアたっぷりのつぶやきで大谷のスピードを称賛した。
また、MLB公式サイトの解析システム「スタットキャスト」のデビッド・アドラー記者はツイッターで「オオタニの内野安打のスプリントスピードは秒速29.8フィート(約9.08メートル)。エリートレベルの30フィート(約9.14メートル)まで目前だ。彼は本塁から一塁まで4.07秒で到達した」とレポート。大谷のスピードはメジャーでも「エリート」に達しようかというレベルだという。
さらに、同記者は直後の二盗で「追記で、盗塁時は秒速28.4フィート(約8.66メートル)。その後に(プホルスのショートゴロの間に三塁で)タッチアウトになったことは忘れよう」とも伝えた。大谷は盗塁のあとに走塁死していたが、試合後にコーチとも話し、「正しい判断だった」ことを確認したと本人は明かしている。
本塁打の飛距離で驚きを与え続けている大谷だが、より積極的になってきた走塁がここにきて大きな注目を浴びている。二刀流右腕がチームに勝利をもたらすための武器は多い。
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