プロ野球にまつわる素朴な疑問や現場の裏側を、穏やかな口調で語りつくすYouTubeチャンネル『今浪隆博のスポーツメンタルTV』が人気の、北海道日本ハムOB・今浪隆博さん。「元プロ野球選手の自分にとっては当たり前のことが、一般的には新鮮だと思われる」と、同チャンネルにて“天の声”として出演する相方と共に、日常会話などをヒントに動画のネタを生み出し、独学で編集も行っている。
パーソル パ・リーグTVでは、そんな今浪さんの人気企画を“拝借”。『プロ野球選手に聞いてみたいこと パテレ版』と題し、プロ野球ファンが抱いている疑問に答えてもらった。
同一リーグ内の移籍と異なるリーグへの移籍。活躍する確率は?
今浪さんは2006年の大学生・社会人ドラフト7巡目で北海道日本ハムに入団し、7年間プレーした後、2013年オフに東京ヤクルトへトレード移籍。内野全ポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして、そして勝負強さを誇る代打としてチームに貢献した。
今浪さんのようにパ・リーグ球団からセ・リーグ球団へ移籍するケースもあれば、反対にセ・リーグ球団からパ・リーグ球団へ、またパ・リーグ内で移籍するケースも存在する。
巨人から千葉ロッテに加入したポランコ選手は、昨シーズン26本塁打を放ち、移籍初年度で最多本塁打のタイトルを獲得した。オリックスから北海道日本ハムにFA移籍した山崎福也投手は、開幕から7試合連続でQSを達成。今シーズンすでに2度の完投勝利を挙げるなど、10試合でパ・リーグトップの6勝、防御率2.12と、先発ローテーションの柱として活躍中だ。
「それぞれの移籍パターンで活躍する確率は?」という疑問に対し、今浪さんは「あくまでも僕個人の感覚ですけど……」と前置きしたうえで「ひと昔前はパ・リーグからセ・リーグに移籍するパターンの方が、活躍する確率は高かったのではないかなと。ただ、近年はどちらのパターンも、活躍する確率は同じになると思います」と回答。
過去の交流戦では、2010年から2019年まで10年連続でパ・リーグが勝ち越していたが、2021年からの2年は僅差でセ・リーグが勝ち越し、2023年はパ・リーグがわずか2勝上回るという結果に。このようなセ・パ間の戦力差の縮小を指摘した。またリーグを問わず、球界全体で投手の球速が上がっていることから、野手が移籍後に活躍する確率は、どの移籍パターンも等しくなるだろうと見解を示している。
一方で「移動距離に関してはセ・リーグの方が楽」と今浪さん。セ・リーグはほぼ新幹線で移動できるが、北海道から福岡まで本拠地が点在するパ・リーグでは、飛行機移動が必須となる。飛行機が苦手な選手にとっては、首や肩などの緊張状態が続き、十分に疲労が回復できないようだ。
そして、プロ野球選手は飛行機のどの座席クラスに座るのか気になるところだろう。一度、ファーストクラスに乗ったことがあるという今浪さんだが、後輩選手から思わぬ反応があったそうで……?
今浪さんが考える選手の「パテレ行き」シーン
また、現役引退後からパーソル パ・リーグTVを視聴している今浪さんに「今浪さん的パテレ行きの定義」を聞くと、プレー以外のポイントも挙げた。
現役時代に守備手袋をはめる際、マジックテープ部分を3分の2だけとめていたという今浪さん。ルーティンや道具など、選手にはそれぞれ細かいこだわりがあるとのことで、マニアックなところにも注目してほしいと話す。
さらに、今浪さんがおすすめする「試合中に選手の素の表情が出る瞬間」とは。公開中の動画でご覧いただきたい。
後編では「北海道日本ハムの限定ユニフォームに対する選手の評判は?」「出塁したとき、相手チームの外国人選手とは何を話しているの?」など、パーソル パ・リーグTVの視聴者から寄せられた質問に答えてもらった。こちらは近日公開予定なのでお楽しみに。
「なるほど」「そうだったのか!」の連発で、プロ野球観戦がもっと楽しくなるはずだ。
写真・文 高橋優奈
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