最下位の東北楽天がパ・リーグの優勝争い、3位争いのカギを握りそうだ。
東北楽天は開幕から投打ともに低迷し、6月16日に梨田昌孝監督が退任。その時点で21勝41敗1分、借金は20に膨れ上がっていた。翌6月17日の阪神戦から平石洋介監督代行が指揮を取り始め、6月17日以降は15勝9敗と息を吹き返している。
特にオールスター明けは、優勝争い、3位争いを繰り広げる“上位いじめ”でパ・リーグをさらに面白くさせている。後半戦最初のカードは、オリックス、福岡ソフトバンクとともにリーグ3位タイでオールスター前の戦いを終えた敵地・ZOZOマリンでの千葉ロッテ戦。延長戦の末に3対2で初戦を勝利すると、2戦目は6対1、3戦目も6対2と同一カード3連勝。3位だった千葉ロッテはこの3連戦終了後に5位に転落した。
続くカードは首位・埼玉西武戦。初戦は埼玉西武のエース・菊池雄星選手を攻略し7対2で勝利すると、2戦目は5対7の8回に田中和基選手の逆転満塁弾が飛び出し乱打戦を制した。3戦目は3対6で敗れたが2勝1敗で勝ち越し。3連戦を終えたところで、首位・埼玉西武は2位・北海道日本ハムに0.5差に迫られた。
前カードの福岡ソフトバンク戦で同一カード3連勝、首位・埼玉西武に0.5差に迫った北海道日本ハムの勢いを止めたのも最下位・楽天だった。打ち合いになった初戦は8対8の延長11回に山下斐紹選手のプロ初本塁打となるサヨナラ2ランで楽天が勝利すると、25日の試合でも投打が噛み合い8対1で勝利。連勝で北海道日本ハムとの2連戦を終えた。北海道日本ハムは楽天戦を前に首位・埼玉西武に0.5差に迫っていたが、楽天戦に2連敗しゲーム差が3に広がってしまった。
首位争い、3位争いでつぶし合っていることもあり、最下位・楽天に連敗は上位チームにとってかなりの痛手に。その中でも、福岡ソフトバンク、オリックスと3位を争う3位・千葉ロッテは、楽天とのゲーム数がリーグ最多となる14試合を残している状況だ。
前半戦はある程度勝ちが見込めた対東北楽天戦だったが、平石監督代行後、粘り強いチームへと変貌を遂げただけに、最下位とはいえ油断が禁物なチームとなっている。
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