デビュー2戦目は1点差の重要な場面で登板
延長戦を制し、6-5で3連勝を飾った埼玉西武。勝利は手にしたものの、先発・十亀が3本の本塁打などで4回5失点と早々に降板。試合の雲行きが怪しくなる中、1点差で迎えた5回からマウンドを任されたのは、7月20日の東北楽天戦で1回1安打無失点デビューを飾ったドラフト1位ルーキー・齊藤大将だった。
齊藤大は低めを丁寧につくピッチングで、オリックス打線を翻弄。6回表にはこの日、2本塁打の3番・ロメロを外角の直球で遊ゴロ。続く・吉田正は高めのスライダーで中飛に討ちとるなど2回1/3を1安打無失点。7回1死を奪い代打・武田が出たところでお役御免となった。
辻監督も「低めにもコントロールできていたし、本当に投げっぷりがよかった」と、その投球内容を賞賛。1点差の5回から新人左腕を登板させたことについては「コーチとも話していたが、これから彼が一人前になっていくためには、やはり接戦、勝ちゲームで投げていくようにならないといけない。今回がまさにそういう場面での登板になったが、2回1/3を見事に抑えた」と、今後を見据えての意味合いも大きかったようだ。
首脳陣の期待に応え、デビュー2戦目となった今回も無失点ピッチングだった齊藤大は、「行くと言われてからは、しっかり投げることだけしか考えていないです。(登板前に)『何イニングまで』などの予定も言われてなかったので、一人ひとり、目の前の打者を抑えていく。1つのアウトをきっちりとるということだけを考えて投げたことが、この結果につながったと思います」と、落ち着いた様子で今回の登板を振り返った。
1点差という重要な場面で登板したことには「負けてる時でも、ライオンズの打線なら全然逆転もありますし、今回のような接戦で投げさせてもらえるというのはチームの勝利にも関わってきます。点はもちろん取られたくないですし、取られなければ勝てるチームだと思いますので、今回のような場面を任せてもらえるのは嬉しく思います」と力強く口にした。
「今後、大きな戦力になってくれると思う」と辻監督も期待するルーキー左腕。次回もリリーフ起用の見込みだが、苦しいブルペン事情の救世主となれるのか。若獅子左腕の投球に今後も注目だ。
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