ドジャー・スタジアムに、MLBの球場では初めてとなる〈築地銀だこ〉(以下、銀だこ)が出店し連日大行列ができている。現地にいるアメリカ人からするとたこ焼きは珍しい物のようで、私が持っているとたくさんの人に「それはなんだ!?」と話しかけられた。
それもそのはず、アメリカではタコを食べるということ自体が珍しく、珍味というような感覚のようだ。
それでも日本で有名な店ができたということで話題を呼び、銀だこの前は人が通れなくなるくらい並んでいた。そこで今回は銀だこを運営するホットランドグループの米国法人責任者 中田直尚さんに、出店の目的とドジャー・スタジアムでの人気メニューについてお話をうかがった。
ーーまず、出店のきっかけについて教えてください。
「銀だこは2019年からロサンゼルスで出店しているのですが、どうすればたこ焼きを知らないアメリカ人に、日本のファストフードであるたこ焼きを知ってもらうかということを考えてきました。そんななか、私がもともとドジャース関係者とつながりがあった関係で、いずれは銀だこをドジャースタジアムにと考え、ドジャースとコミュニケーションを取っていましたが、昨年12月の大谷翔平選手入団決定後、あらためて出店に向けて前向きに調整していくことになりました。その後、2月にドジャースタジアムで開催されたファン感謝イベント『ドジャー・フェスト』で大谷選手が好きな食べ物として“たこ焼き”を挙げたことも、追い風になりました」
ーーメニューは現在何種類くらいありますか?
「現在は4種類あります。日本でもお馴染みのオリジナル(たこ焼きソース)、そしてメキシコ系、ラテン系の方も多いのでサルサを使った味、そしてアボカドを使ったワカモレ味、あとは天かすをのせて寿司ソース(甘だれ)をかけた味です」
ーー現地の方の評判はいかがですか?
「出店前はサルサ人気を予想していたのですが、比較的オリジナルのほうが人気が高いです。ここドジャー・スタジアムを起点に、日本のファストフードであるたこ焼きだけでなく、日本のおにぎりや石焼き芋などもどんどんアメリカの人たちに広げていけたらと思っています」
ーー他の球場への出店や、メニューを増やす予定はありますか?
「そうですね、エンゼルスやパドレスなど、同じ州内に日本人が馴染み深い球団もありますのでそういった球場にも出店できたらと思っています。メニューに関してもいろいろなものにチャレンジできたらと思います」
私もチーズ&サルサたこ焼きを食べてみた。
食べるまでは想像ができなかったのだが、食べてみるとタコスとたこ焼きの融合という感じで、新たな味でやみつきになりそうだ。これは日本でも商品化したらウケそうな予感がする。ワカモレ味と寿司ソース味もぜひ次回食べてみたいと思う。
銀だこは1階のセクション45にある。ドジャー・スタジアムを訪れた際はぜひお店に行ってみて、日本ではまだ体験することのできない味を楽しんでほしい。
文・鈴木優
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