【試合戦評】9回2死から3点差を追い付き、11回には安達選手が勝ち越し弾。驚異の粘りでオリックスが5連勝

パ・リーグ インサイト

2017.6.2(金) 00:00

オリックス・バファローズ 安達了一選手(C)パーソル パ・リーグTV
オリックス・バファローズ 安達了一選手(C)パーソル パ・リーグTV

「日本生命セ・パ交流戦」の最初のカードとなった東京ヤクルト戦で3連勝し、最高のスタートを切ったオリックス。5月は大きく負け越したものの、現在4連勝中とチームの調子は上向きだ。今日から対戦する巨人は現在7連敗中と調子を落としている。しかし、ここ5年の対巨人の成績を見ると、2勝15敗1分と大きく負け越している。連勝中の勢いで過去の数字を大きく覆す結果を出すことができるか。

今日のオリックスの先発・西投手は昨年の巨人戦でも先発をしており、6回3失点で敗戦投手となっている。西投手としても負けられない一戦となる。その西投手は順調な立ち上がりを見せる。初回をきっちり3人で抑え、2回、3回は走者を出すも、後続を仕留めて得点を許さない。

一方のオリックス打線は、3回表に2死から西野選手が四球で出塁すると、盗塁と敵失で2死3塁に。先制の好機を生み出すが、続く打者が三振。相手先発・マイコラス投手の前に3回まで毎回走者を出しながらも得点できず。試合序盤はスコアボードに0が並び続ける。

試合が動いたのは4回表だった。1死から5番・中島選手の安打で切り込むと、続く打者が四死球でつなぎ、1死満塁の好機を演出。この場面で8番・若月選手が高めに甘く入ったスライダーを簡単にセンターへはじき返し、犠飛で貴重な先制点を奪取。1対0とし、好投する西投手を援護する。

連敗中は当たっていない巨人打線を前に、西投手の快投が続いていく。5回までに投じた球数はわずか61球。絶妙なコントロールを武器に、ストライクゾーンを広く使う大胆な投球を見せ、1安打に抑えて試合を折り返す。

好投を続けながら味方のさらなる援護を待っていた西投手であったが、なかなか追加点を奪うことができず。ついに7回裏、相手打線につかまってしまう。先頭のマギー選手を四球で出塁させると、4番・村田選手に左翼席へ痛恨の逆転2ランを被弾。さらにピンチは続き、西投手は2死を奪うものの走者を残して降板。好投していた西投手にとっては非常に悔しいマウンドとなった。受け継いだ2番手の大山投手が火消しを試みるも、代打・阿部選手に四球を与えてしまい、ピンチを拡大して3番手のヘルメン投手にマウンドを託す。しかし、続く1番・坂本選手にも貴重な追加点となる2点適時打を打たれ、1対4と3点のビハインドとなった。

3点を追うオリックスは9回表、2死から迎えたのは、この回3人目の代打となるロメロ選手。初球を捉えたロメロ選手の当たりは打った瞬間にそれと分かる特大の6号ソロ。怪我から復帰したロメロ選手が豪快な一発で反撃ののろしを上げる。続く西野選手が安打でつなぐと、安達選手の今日3本目となる二塁打が1点差に迫る適時打に。さらに久しぶりに4番に座った小谷野選手が値千金の同点適時二塁打を放ち、2死から3点差を追い付く粘りを見せる。

9回裏、平野投手が満塁のピンチを作りながらも事なきを得ると、10回裏はルーキーの黒木投手が3者凡退で抑えて流れを引き寄せる。4対4のまま11回に突入し、1死から既に3安打を放っている安達選手が打席へ。真ん中高めに甘く入った直球を捉えた当たりはそのままスタンドイン。今日4本目の長打で勝ち越しに成功すると、さらに1死満塁の好機から武田選手の適時打で加点。11回裏は近藤投手が1点を失いながらもリードを守り抜き、6対5でオリックスが勝利を収めた。

これでオリックスは交流戦、無傷の4連勝。借金も4に減らしチームも復調気配をつかみつつある。明日は防御率がリーグトップの田口投手が相手となるが、今日の勢いのまま一気に攻略できるか。明日も勝利をつかみとり、「対巨人」という鬼門を突破したい。

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