22日には福岡ソフトバンク曽根と広島美間のトレードが成立
後半戦がスタートしたプロ野球。支配下登録期限となる7月31日まで、残り1週間となり、各球団の補強も最終段階に来ている。
9日にはオリックスと横浜DeNAの間で伊藤光捕手と赤間謙投手、高城俊人捕手と白崎浩之内野手の2対2の交換トレードが成立。19日には埼玉西武が中日の小川龍也投手を金銭トレードで獲得し、22日には福岡ソフトバンクの曽根海成内野手と、広島の美間優槻内野手の交換トレードが成立した。
両球団の補強ポイントが合致して成立するトレード。移籍先球団に求められてチームを移るだけに、選手にとってもチャンスが広がることになる。現に、オリックスからトレードで横浜DeNAに加入した伊藤光は早速、スタメンマスクを被り、試合に出場している。
それでは、過去にトレードで移籍した選手は、過去に新天地で移籍した年の出場が増え、その後にどれだけの飛躍を遂げることが出来たのか。過去3年に遡ってみてみよう。
2015年
・須永英輝(巨人→北海道日本ハム)
巨人:1軍登板なし
北海道日本ハム:5試合0勝0敗0セーブ0ホールド 5.06
・矢野謙次(巨人→北海道日本ハム)
巨人:8試合14打数1安打0本塁打1打点 .071
北海道日本ハム:40試合76打数15安打1本塁打5打点 .197
・矢貫俊之(北海道日本ハム→巨人)
北海道日本ハム:9試合0勝0敗0セーブ0ホールド 3.60
巨人:3試合0勝0敗0セーブ0ホールド 13.50
・北篤(北海道日本ハム→巨人)
北海道日本ハム:2試合1打数0安打0本塁打0打点 .000
巨人:1軍出場なし
・大場翔太(福岡ソフトバンク→中日)金銭
福岡ソフトバンク(2015)1軍登板なし
中日(2016)1軍登板なし
2016年
・藤岡好明(北海道日本ハム→横浜DeNA)金銭
北海道日本ハム:1試合0勝0敗0セーブ0ホールド 27.00
横浜DeNA:9試合0勝1敗0セーブ2ホールド
・乾真大(北海道日本ハム→巨人)
北海道日本ハム:1軍登板なし
巨人:2試合0勝0敗0セーブ0ホールド 0.00
・大累進(巨人→北海道日本ハム)
巨人:1軍出場なし
北海道日本ハム:14試合6打数0安打0本塁打0打点 .000
・近藤一樹(オリックス→東京ヤクルト)
オリックス:5試合2勝2敗0セーブ0ホールド 8.24
東京ヤクルト:8試合0勝0敗0セーブ0ホールド 3.18
※2017:54試合2勝4敗1セーブ14ホールド 4.72
※2018:41試合2勝3敗1セーブ19ホールド 2.86
・八木亮祐(東京ヤクルト→オリックス)
東京ヤクルト:1試合0勝1敗0セーブ0ホールド 12.00
オリックス:1試合0勝0敗0セーブ0ホールド 4.50
・石川慎吾(北海道日本ハム→巨人)
北海道日本ハム(2016)12試合27打数2安打0本塁打1打点 .074
巨人(2017)99試合236打数57安打5本塁打20打点 .242
・吉川光夫(北海道日本ハム→巨人)
北海道日本ハム(2016)27試合7勝6敗3セーブ0ホールド 4.19
巨人(2017)12試合1勝3敗0セーブ0ホールド 5.87
・大田泰示(巨人→日本ハム)
巨人(2016)62試合114打数23安打4本塁打13打点 .202
北海道日本ハム(2017)118試合427打数110安打15本塁打46打点 .258
※2018:75試合279打数76安打13本塁打47打点 .272
・公文克彦 巨人→北海道日本ハム
巨人(2016)12試合0勝0敗0セーブ0ホールド 3.86
北海道日本ハム(2017)41試合3勝0敗0セーブ0ホールド 2.70
※2018:32試合2勝0敗0セーブ7ホールド 1.69
・柿澤貴裕(東北楽天→巨人)
東北楽天(2016)1軍出場なし
巨人(2017)1軍出場なし
・小山雄輝(巨人→東北楽天)
巨人(2016)9試合0勝1敗0セーブ1ホールド 4.85
東北楽天(2017)5試合0勝0敗0セーブ0ホールド 11.12
2017年は北海道日本ハムに絡んだトレードが4件あった
・エドウィン・エスコバー(北海道日本ハム→DeNA)
北海道日本ハム:14試合1勝2敗0セーブ0ホールド 5.64
横浜DeNA:27試合1勝3敗2セーブ7ホールド 3.44
※2018:34試合2勝2敗0セーブ10ホールド 2.25
・黒羽根利規(横浜DeNA→北海道日本ハム)
横浜DeNA:1軍出場なし
北海道日本ハム:19試合29打数8安打0本塁打1打点 .276
・屋宜照悟(北海道日本ハム→東京ヤクルト)
北海道日本ハム:1軍登板なし
東京ヤクルト:2試合0勝0敗0セーブ0ホールド54.00
・杉浦稔大(東京ヤクルト→北海道日本ハム)
東京ヤクルト:5試合0勝1敗0セーブ0ホールド 3.86
北海道日本ハム:1軍登板なし
※2018:1試合1勝0敗0セーブ0ホールド 0.00
・ルイス・クルーズ(巨人→東北楽天)金銭
巨人:9試合32打数5安打0本塁打3打点 .156
東北楽天:13試合37打数6安打0本塁打2打点 .162
・谷元圭介(北海道日本ハム→中日)金銭
北海道日本ハム:36試合0勝2敗1セーブ21ホールド 3.31
中日:18試合0勝1敗0セーブ6ホールド 6.00
・ルイス・メンドーサ(北海道日本ハム→阪神)ウェーバー
北海道日本ハム:20試合3勝7敗0セーブ0ホールド 3.97
阪神:4試合0勝2敗0セーブ0ホールド 5.14
・山田大樹(福岡ソフトバンク→東京ヤクルト)
福岡ソフトバンク(2017)2試合1勝0敗0セーブ0ホールド 3.68
東京ヤクルト(2018)2試合0勝1敗0セーブ0ホールド 15.88
・西田哲朗(東北楽天→福岡ソフトバンク)
東北楽天(2017)22試合22打数3安打0本塁打0打点 .136
福岡ソフトバンク(2018)28試合56打数13安打3本塁打8打点 .232
・山下斐紹(福岡ソフトバンク→東北楽天)
福岡ソフトバンク(2017)1試合2打数1安打0本塁打0打点 .500
東北楽天(2018)16試合28打数6安打0本塁打1打点 .214
2018年
・岡本洋介(埼玉西武→阪神)
埼玉西武(2017)14試合6勝3敗1セーブ0ホールド 5.34
阪神(2018)6試合0勝0敗0セーブ0ホールド 2.35
・榎田大樹(阪神→埼玉西武)
阪神(2017)3試合0勝0敗0セーブ1ホールド 1.42
埼玉西武(2018)13試合7勝2敗0セーブ0ホールド 3.11
・市川友也(北海道日本ハム→福岡ソフトバンク)金銭
北海道日本ハム:1軍出場なし
福岡ソフトバンク:23試合40打数7安打2本塁打5打点 .175
・伊藤光(オリックス→横浜DeNA)
オリックス:7試合13打数0安打0本塁打0打点 .000
横浜DeNA:6試合19打数6安打1本塁打4打点 .316
・赤間謙(オリックス→横浜DeNA)
オリックス:1軍出場なし
横浜DeNA:1軍出場なし
・白崎浩之(横浜DeNA→オリックス)
横浜DeNA:1軍出場なし
オリックス:4試合2打数0安打0本塁打0打点 .000
・高城俊人(横浜DeNA→オリックス)
横浜DeNA:28試合66打数9安打0本塁打3打点 .136
オリックス:1軍出場なし
・小川龍也(中日→埼玉西武)金銭
中日:1軍登板なし
埼玉西武:?
・曽根海成(福岡ソフトバンク→広島)
福岡ソフトバンク:1軍出場なし
広島:?
・美間優槻(広島→福岡ソフトバンク)
広島:30試合36打数5安打0本塁打1打点 .139
福岡ソフトバンク:?
最も新天地で輝いているのは、やはり北海道日本ハムの大田泰示か。巨人では期待されながらも、なかなか結果を残せなかったが、北海道日本ハム移籍後は外野手のレギュラーに。
現在は骨折で離脱中だが、環境が変わって激変を遂げた選手の1人だろう。大田とともに北海道日本ハムに移籍した公文も貴重な左のリリーフとして活躍中だ。
2016年シーズンにトレードでオリックスから東京ヤクルトへ移籍した近藤は、翌シーズンから中継ぎとして台頭。今季もセットアッパーとして既に41試合に投げている。今季のトレードでいえば、開幕前に埼玉西武と阪神の間で成立した岡本洋介と榎田大樹のトレード。岡本は苦労しているが、榎田は埼玉西武の先発ローテで不動の存在となり、ここまで7勝をマークしている。
大田や公文、そして榎田や近藤のように、新天地で大活躍している選手もいる一方で、多くの選手はなかなか結果を残せていないと言える。果たして、この7月に入ってトレードとなった選手たちは、新天地でどれほどの輝きを見せられるか。注目していきたい。
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