Dバックス左腕コービン「怪我がなければ打者で20本、投手で15勝だった」
エンゼルスの大谷翔平投手は、20日(日本時間21日)、本拠地アストロズ戦に「5番・DH」で出場し3打席連続三振に終わり後半戦をスタートさせた。ここまで打者としては46試合出場で打率.277、7本塁打、22打点。投手としては9試合に先発し、4勝1敗、49回1/3で61奪三振、防御率3.10といずれも好成績を残している。
オールスター出場の期待もかかったが、右肘靭帯損傷による故障離脱もあり、ルーキーイヤーでの選出はお預けに。だが、球宴出場選手からも“オオタニロス"の声が上がっていた。
「オオタニがここにいないのは個人的にもすごく残念なんだ。彼はMVPにもなれるペースだった。肘の怪我がなければ、ホームラン20本以上で、投手としては15勝を挙げられたはず。自分も彼のプレーは楽しみだったんだ」
こう語ったのはダイヤモンドバックスの左腕パトリック・コービン投手。今季6勝4敗、防御率3.24の活躍で、キャリア2度目の球宴選出を果たしていた。大谷と公式戦での対戦はないが、相手のア・リーグのロースターに「Shohei Ohtani」の名前がないことにコービンは残念そうな表情を浮かべていた。
肘の故障で約1か月離脱した大谷は、開幕序盤の勢いは圧倒的だった。デビューイヤーでMVPと新人王のダブル受賞となれば、2001年シーズンのマリナーズのイチロー以来の偉業だが、それを達成できるほどだったとオールスター左腕は認めていた。
完全復活を熱望「最初の何か月間のように二刀流が見たい」
一方で、同じメジャーリーガーとして、大谷の右肘に起きた異変は“悲報"だと感じている。
「あそこまでの才能の持ち主が怪我をすることは、誰にとっても残念なことなんだ。でも、故障というものも野球の一部だから……。彼はまだ若いし、完全復活できると思っている。最初の何か月間のように二刀流が見たいんだ。個人的にもね」
投手としてメジャー通算52勝のコービンだが、打者としての道を諦めた心残りはどこかにあるという。
「自分は高校で打撃をやめてしまったんだ。リトルリーグでは打っていたけどね……。ハイスクールでは投手一本になった。投手に集中するようになったけれど、今でも打つのは最高に楽しいんだ。だからこそ、彼(オオタニ)はすごいと思うよ」
ベーブ・ルース以来となる100年ぶりの二刀流の道を切り開こうとする大谷には、オールスター選手も心から敬意を払っていた。
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