打撃でも「実力のパ」を見せつける。交流戦を席巻するパ・リーグの打者たち。

パ・リーグ インサイト

2017.5.29(月) 00:00

埼玉西武ライオンズ・秋山翔吾選手(C)パーソル パ・リーグTV
埼玉西武ライオンズ・秋山翔吾選手(C)パーソル パ・リーグTV

明日、開幕を迎える「日本生命 セ・パ交流戦」。毎年パ・リーグは全体を通して好成績を収め「実力のパ」を体現しているが、中でも打者陣に注目すると、それは顕著に表れている。今回は過去5年を遡って、打撃成績上位3人を振り返っていこう。

【2012年】
1角中勝也選手(千葉ロッテ) 打率.349、1本塁打、14打点
2田中賢介選手(北海道日本ハム) 打率.344、1本塁打、12打点
3中村剛也選手(埼玉西武) 打率.342、12本塁打、32打点

上位3人をパ・リーグの選手で占めた2012年の交流戦。このシーズンで自身初の首位打者に輝くことになる角中選手が、交流戦でもその打棒を発揮し高打率を記録した。2位に続いたのは田中賢介選手。翌年のメジャー挑戦を前に2012年シーズンは、通算でも打率3割を記録し好調を維持した。交流戦の通算本塁打記録を持つ中村選手は、12本塁打を記録し、セ・リーグの投手を震え上がらせた。

【2013年】
1長谷川勇也選手(福岡ソフトバンク) 打率.418、3本塁打、18打点
2内川聖一選手(福岡ソフトバンク) 打率.385、5本塁打、21打点
3松田宣浩選手(福岡ソフトバンク) 打率.360、4本塁打、23打点

福岡ソフトバンクの選手が3傑を占めた2013年。唯一4割を超えた長谷川選手はこの年、最終的に198安打を放って首位打者を獲得。キャリアハイとなる活躍を見せた。3位の中村晃選手は、この年に初めて規定打席に到達し、打率3割と充実のシーズンとなった。チームとしても2年ぶりの交流戦優勝を果たした。

【2014年】
1山田哲人選手(東京ヤクルト) 打率.378、4本塁打、15打点
2柳田悠岐選手(福岡ソフトバンク) 打率.371、3本塁打、20打点
3李大浩選手(福岡ソフトバンク) 打率.370、6本塁打、21打点
3中村晃選手(福岡ソフトバンク) 打率.370、2本塁打、16打点

過去5年のうち唯一セ・リーグの選手が首位打者となったこの年。2位以下にはズラリと福岡ソフトバンクの選手が並ぶ結果となっている。山田選手はこの年、右打者のシーズン最多安打記録を更新する好調ぶりだったが、2位につけた柳田選手もこの年、自身初の規定打席到達を果たした。翌年にはトリプルスリーを同時に達成することになる2人が、その兆しを見せた交流戦であったと言えるだろう。

【2015年】
1秋山翔吾選手(埼玉西武) 打率.432、3本塁打、11打点
2柳田悠岐選手(福岡ソフトバンク) 打率.429、5本塁打、10打点
3角中勝也選手(千葉ロッテ) 打率.427、2本塁打、17打点

ハイレベルな争いが繰り広げられた首位打者争い。この年マートン選手(元阪神)を抜きシーズン安打の最多記録を打ち立てることになる秋山選手が、4割3分を超える高打率で首位打者に輝いた。トリプルスリー達成と同時に首位打者を獲得する柳田選手は、僅差の2位。柳田選手はMVPも獲得、チームは交流戦を制し、その勢いで日本一にまで輝く充実のシーズンとなった。

【2016年】
1城所龍磨選手(福岡ソフトバンク) 打率.415、5本塁打、12打点
2森友哉選手(埼玉西武) 打率.382、1本塁打、5打点
3デスパイネ選手(千葉ロッテ) 打率.381、1本塁打、9打点
3鈴木誠也選手(広島) 打率.381、4本塁打、13打点

記憶に新しい昨年の交流戦。なんといっても話題をさらったのは、MVPにも輝いた城所選手だろう。「キドコロ○○中」のフレーズと合わせ、この活躍で一気に知名度がアップした。「神ってる」でこちらも話題になった鈴木誠也選手と並んで、3位につけたデスパイネ選手はシーズンを通してもキャリアハイとなるシーズンとなった。

毎年シーズンの中で、流れがガラリと変わる交流戦。現状では下位に位置する球団にも、十二分に浮上のチャンスがやってくる。「実力のパ」の各球団がどのような戦いを見せるかとともに、柳田選手のようなニューヒーローや昨年の城所選手のようにブレイクする選手が現れるかにも注目が集まる。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE