あらゆる面で成長を遂げ、ストレートに手応え
千葉ロッテのファームには、“半端ない”速度で成長を遂げている投手がいる。高卒2年目・種市篤暉投手だ。
入団時は80キロだった体重も、現在は87.5キロまでアップ。「今年中に90キロくらいまではいきたい」と目標を掲げる。
ストレートの球速も4月時点で「アベレージで145ですね。その前は140キロくらいだった。5キロぐらいアップして、150キロも出せるようになりました」と話していたが、7月12日に地元・青森で行われた『プロ野球フレッシュオールスターゲーム2018』で川瀬晃選手(福岡ソフトバンク)に投じた初球、自己最速となる153キロを計測した。
種市投手は「先発でもすごいストレートのアベレージが上がったと思います。5回を投げたときに球威は落ちますけど、昨年とは比べものにならないくらい成長したと思います」とストレートに確かな手応えをつかんでいる。
こだわっていたストレートの質も「回転数も4、5月くらいは平均より低かったんですけど、テイクバックを変えたら回転数も上がりました」と話し、「そのおかげで空振りも取れていると思うので、そこは続けていきたいと思います」と誓った。
150キロを超える直球を手に入れた要因は?
150キロを超えるストレートを手に入れた要因のひとつが、体作りだ。オフの自主トレではシーズン中よりもランニングメニューを増やし、ウエートトレーニングも積極的に行った。「ウエートトレーニングなど体作りは2、3年継続していこうと思います」と今年の1月に話していたが、シーズン中も継続して取り組んでいる。
そうした姿勢に小野晋吾二軍投手コーチは「去年から意識を高く持って毎日コツコツトレーニングをやっていた。それが形となって少しずつ現れてきていると思います。下半身が大きくなってきたので、すごくいい傾向。順調にきていると思います」と高く評価。
ただ種市投手は現状に満足していない。「筋肉を扱える技術もないといけない。フォームはフレッシュの映像を見ましたけど、まだまだだと思います。技術をしっかりつけて、ウエートトレーニングなどでやってきたことを結びつけていきたいと思います」と課題点を見つけ、克服するために日々のトレーニングを積んでいる。
二軍の成績だけ見れば、9試合に登板して1勝2敗、防御率5.14だが、技術面で成長していることは確かだ。技術面と結果が伴い始めれば、3年目の2016年に一軍で7勝を挙げ、翌年には先発ローテーションに定着した二木康太投手のように、いきなり一軍投手陣に割って入る可能性も十分だ。
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