【試合戦評】値千金の同点3ランを放った秋山選手が5打点の大活躍。埼玉西武が逆転勝利で4連勝

パ・リーグ インサイト

2017.5.25(木) 00:00

5月23日から地方球場で開催されている埼玉西武と北海道日本ハムの2試合。初戦は群馬県前橋市で行われ、埼玉西武が投手戦を制した。移動日を挟んで迎えた今日の試合の舞台は、埼玉県の県営大宮公園野球場。先発は、埼玉西武が十亀投手、北海道日本ハムが中村投手である。

パ・リーグ3位の埼玉西武は、4位の北海道日本ハムに6ゲーム差を付けている。直接対決の成績も7勝2敗と優位だ。前回登板で8回無失点の好投を見せ、今季初勝利を挙げた十亀投手には、より一層チームを勢い付かせる快投を期待したい。対する北海道日本ハムの中村投手は、二軍戦で好成績を収めて今季初の先発となった。今後の一軍定着、ローテーション入りに向けて貪欲に結果を追い求めたい。

初回、十亀投手は走者こそ出すものの、北海道日本ハムの攻撃を4人で終わらせて、順調な立ち上がりを披露する。一方、その裏の中村投手は四死球でいきなり2死満塁の危機を招く。しかし6番・栗山選手を打ち取り、球数を要しながらも初回を無失点で切り抜ける。

直後の2回表、早くも試合が動く。先頭のレアード選手が内角の直球を完璧に捉え、打った瞬間にそれと分かる特大アーチ。現在、リーグ単独トップの本塁打を放っている主砲の13号ソロで、北海道日本ハムが先制に成功する。

北海道日本ハムの1点リードで迎えた3回裏、1死から2番・源田選手が中前打を放ち、3番・浅村選手も安打で続く。そして1死1,3塁の好機で、4番・中村選手が、初球のスライダーをうまく打ち返す同点適時打。埼玉西武が早い段階で試合を振り出しに戻す。

しかし直後の4回表、北海道日本ハム打線が再び攻勢を仕掛ける。先頭の近藤選手が内野安打で出塁し、4番・中田選手が四球を選び、5番・レアード選手も安打で続いて無死満塁。この絶好機で、まずは6番・大田選手のゴロの間に3塁走者が生還し、勝ち越しを果たす。さらに1死1,3塁から、7番・岡選手と8番・石井一選手が連続適時打。合計3点を加えてスコアを4対1とし、北海道日本ハムが試合の主導権を奪い返す。

北海道日本ハムの3点リードで迎えた5回裏、1死から3番・浅村選手が四球を選び、2死から5番・メヒア選手も四球で出塁。2死1,2塁の場面で、6番・栗山選手が2球目をすくい上げて右中間へ落とす適時打を放つ。埼玉西武が1点を返し、スコアを2対4とする。

埼玉西武が北海道日本ハムに2点差に迫った直後の6回表、1死から7番・岡選手が、失策も絡んで2塁に進塁する。そして1死2塁から、8番・石井一選手がシンカーをうまく流し打ち三遊間を抜く左前適時打。1点を加えて、北海道日本ハムがリードを広げた。

しかし6回裏、埼玉西武打線が意地を見せる。先頭の外崎選手、8番・木村文選手が連続で四球をもぎ取ると、9番・炭谷選手が犠打を成功させて1死2,3塁の好機。ここで1番・秋山選手が初球を捉えて、雨を切り裂く同点3ラン。「銀(炭谷)さんが送ってくれて気持ちが楽になり打てました」と振り返る2試合連続弾で一気に同点に追い付くと、続く源田選手も出塁に成功し、谷元投手のボークで進塁。そして1死2塁から、3番・浅村選手が勝ち越しの適時二塁打。この回一挙4得点を奪い、埼玉西武が劇的に試合をひっくり返す。

さらに7回裏にも、埼玉西武は攻撃の手を緩めない。先頭の栗山選手が四球で出塁し、続く外崎選手が死球を受けて無死1,2塁。8番・木村文選手が犠打を成功させるなどして2死2,3塁の好機が巡ってくると、値千金の一発を放った秋山選手がこの試合5打点目となる適時打。スコアを8対5とし、埼玉西武がリードを広げる。

埼玉西武の2点リードで迎えた9回表。マウンドには守護神・増田投手が上がる。先頭打者に四球を与えるものの、後続を絶ってリードを死守。結果的に、試合は8対5で埼玉西武が勝利。今カード初戦の投手戦とは打って変わり、ビハインドからも諦めない驚異的な打線の粘りによって逆転勝利を果たした。

これで今カードは埼玉西武が2勝0敗で勝ち越し。北海道日本ハムとの相性の良さを見せつけ、直接対決でゲーム差をさらに広げた。

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