【試合戦評】16安打10得点3本塁打の猛攻で楽天がオリックスとのカード頭を制す。

パ・リーグ インサイト

2017.5.23(火) 00:00

今日から始まるオリックスと楽天の3連戦。オリックスの先発は、リーグトップタイの5勝を挙げているエース・金子千尋投手。チームは先週から5連敗を喫しており、最後に勝利を収めたのは、金子千尋投手が先発した5月16日の福岡ソフトバンク戦だった。今日もエースらしい投球を披露し、チームの連敗を食い止めたい。対する楽天の先発は辛島投手。チームは前カードで悔しい負け越しを味わった。今日からの6連戦で仕切り直し、再び快進撃を開始したい。

初回、金子千尋投手は簡単に2死までを奪う。しかし、3番・ウィーラー選手が左翼席への一発。主砲の一振りで、楽天が先制に成功する。その裏、辛島投手はオリックス打線を3者凡退に抑え、安定した立ち上がりを披露した。

2回は両チームともに無得点に終わり、楽天の1点リードで迎えた3回表。1死から3番・ウィーラー選手が金子千尋投手のシュートを完璧に捉え、2打席連続となるソロを放つ。

楽天が2点をリードするが、その裏、オリックス打線が反撃を開始する。先頭の武田選手が安打で出塁し、続く大城選手が犠打を決めて、さらに9番・伊藤選手が安打で続く。この1死1,3塁の好機で、1番・川端選手が、辛島投手の初球を捉えて左中間を破り、2点適時二塁打。オリックスが一気に2点を奪い、試合を振り出しに戻す。

しかし、同点で迎えた5回表。先頭の嶋選手と1番・茂木選手が連打で出塁し、無死2,3塁の絶好機。ここで2番・ペゲーロ選手が、金子千尋投手のカーブをすくい上げて、打った瞬間にそれと分かる豪快な9号3ラン。「嶋、茂木がつないでくれたチャンスを無駄にしたくなかったよ。久しぶりのホームランが良い投手から打ててうれしいね」と語る頼もしい一発で、楽天が勝ち越しに成功する。

さらに、続くウィーラー選手も安打を放ち、1死から5番・銀次選手が四球を選ぶ。1死1,2塁で6番・今江選手は三振に倒れるが、続く島内選手が安打を放って2死満塁。そして8番・岡島選手が、3点適時三塁打。この回一挙6点を奪って、楽天がオリックスを突き放す。

楽天の6点リードで迎えた7回表。マウンドには今季初登板の金田投手が上がるが、楽天は攻撃の手を緩めない。1死から5番・銀次選手、6番・今江選手、7番・島内選手が3連打を放って1死満塁とすると、8番・岡島選手が四球を選び、押し出しでまずは1点。そして続く嶋選手が中前への適時打を放ち、さらに1点。2点を追加し、楽天は2桁得点に達する。

8回裏、先発の辛島投手が2番手の入野投手にマウンドを託す。しかしここで、代わったばかりの入野投手に対し、オリックスが牙を剝く。先頭の伊藤選手がフェンス直撃の二塁打を放ち、続く代打・駿太選手が適時三塁打。素早く1点を奪うと、無死3塁から代打・西野選手も犠飛を成功させ、さらに1点。そして2死から、4番・T-岡田選手が11号ソロ。この回代打攻勢と主砲の一振りで、オリックスがビハインドながらスコアを5対10とする。

9回裏のマウンドには、菅原投手、福山投手が登板。土壇場で1点を失うものの、試合は10対6で楽天が勝利。安打数は両チームともに2桁を数えるなど打ち合いとなったが、3本塁打を放った楽天の火力が上回った。相手チームのエースを破り、大量得点で週頭を制したことは、首位のチームをさらに勢い付かせるだろう。敗れたオリックスはこれで6連敗。打線の爆発は今後に向けて明るい材料となったが、まずは投手陣の立て直しが急務だ。

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