投手が大豊作、埼玉西武は投打で苦戦…パ各球団を点数で評価、前半戦助っ人査定

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2018.7.13(金) 17:43

オリックスのアンドリュー・アルバース【写真提供:オリックス・バファローズ】
オリックスのアンドリュー・アルバース【写真提供:オリックス・バファローズ】

首位の埼玉西武から5位千葉ロッテまで6.5ゲーム差のパ・リーグ

3月30日に開幕を迎え、そこから約3か月半が経過したプロ野球。各球団が80試合前後を戦い、オールスターブレイクに入った。13日に京セラドームで、14日には熊本・藤崎台県営野球場でオールスターゲームが行われる。ペナントレースは4日間の中断を挟み、16日に再開される。

パ・リーグは開幕からスタートダッシュに成功した西武が、浮き沈みがありながらも首位をキープして前半戦を折り返した。2.5ゲーム差の2位で日本ハムが追い、2年連続の日本一を目指すソフトバンクは波に乗れずに西武と6.5ゲーム差の3位タイ。オリックスがソフトバンクと並び3位、ロッテはゲーム差なしの5位となり、楽天が大きく引き離された最下位となっている。

各球団がリーグ優勝を目指して戦力を整備し、臨んだ今シーズン。前半戦、戦力補強のためにチームに加えた助っ人外国人はどれほどの働きを見せてくれたのか。外国人たちのここまでの働きを見ていき、各チームの外国人補強を100点満点で採点してみた。

◯1位:西武(78試合46勝31敗1分)30点

ニール・ワグナー投手
29試合2勝1敗0S7H 4.85

ファビオ・カスティーヨ投手
20試合7勝4敗3S1H 6QS 4.48

ブライアン・ウルフ投手
8試合2勝2敗0S0H 3QS 5.45

デュアンテ・ヒース投手
13試合0勝0敗0S5H 3.18

エルネスト・メヒア内野手
42試合110打数23安打6本塁打12打点 .209

1軍出場なし
郭俊麟投手

首位を走っている西武だが、外国人事情は正直、苦しいと言わざるを得ない。セットアッパーのワグナーは7ホールド、防御率4.85と苦しみ、先発からクローザーに配置転換されたカスティーヨも不安定な投球が続く。先発として期待されたウルフも故障が相次ぎ、まだ2勝だ。メヒアも打率.209と低空飛行が続く。優勝の可能性が高まる中、後半戦に向けて、特に投手陣に新たな助っ人補強があっても良さそうだが……。

◯2位:日本ハム(79試合44勝34敗1分)70点

マイケル・トンキン投手
32試合3勝1敗12S10H 1.74

ニック・マルティネス投手
14試合7勝5敗0S0H 11QS 防御率2.72

ブライアン・ロドリゲス投手
3試合0勝2敗0S0H 0QS 防御率14.04

オズワルド・アルシア外野手
55試合178打数45安打8本塁打24打点 打率.253

ブランドン・レアード内野手
73試合277打数64安打16本塁打40打点 打率.231

パ・リーグで助っ人が最も活躍しているのは、この日本ハムか。リリーフのトンキンはセットアッパー、クローザーとチーム状況によって役割を変えながら、12セーブ10ホールド、防御率1.74と好成績をマーク。先発のマルティネスは14試合で11クオリティスタート(QS、6回以上を投げて自責3以下)と安定感抜群だ。とにかく早いテンポで長いイニングを投げられるためにチームにとって重要な働きを果たしている。アルシアはここに来て調子を上げてきており、レアードはここまで16本塁打。打率が高くないのは、今に始まったことではなく、例年通りの働きと言える。ロドリゲスだけは期待外れに終わったものの、外国人枠4枠はキッチリと使えていると言える。

アルバース、ボルシンガーとエース級の働きを見せている

◯3位:ソフトバンク(76試合39勝37敗0分)50点

リバン・モイネロ投手
37試合4勝1敗0S12H 4.26

リック・バンデンハーク投手
14試合6勝6敗0S0H 9QS 4.26

デニス・サファテ投手
6試合1勝0敗0ホールド5セーブ 3.00

ジュリスベル・グラシアル内野手
12試合30打数9安打0本塁打1打点 .300

アルフレド・デスパイネ外野手
75試合253打数56安打19本塁打47打点 打率.221

1軍出場なし
ロベルト・スアレス投手

新戦力
アリエル・ミランダ投手

優勝候補に推されながらも、苦戦が続くソフトバンク。助っ人勢の働きが例年に比べてイマイチなのも、その一因になっている。守護神のサファテが右股関節の手術でチームを離れ、モイネロは37試合に投げて防御率4.26と昨季ほどの安定感が感じられない。先発のバンデンハークも6勝6敗の五分で、防御率4.26となっている。デスパイネも19本塁打こそ放っているが、打率は2割そこそこを推移。新助っ人として左腕のミランダを獲得した。

◯3位:オリックス(80試合39勝37敗4分)40点

アンドリュー・アルバース投手
14試合9勝1敗0S0H 10QS 防御率2.41

ブランドン・ディクソン投手
11試合1勝5敗0S0H 5QS 防御率4.83

ステフェン・ロメロ外野手
75試合285打数65安打14本塁打36打点 打率.228

クリス・マレーロ内野手
52試合177打数37安打10本塁打21打点 打率.209

新加入
ドン・ローチ投手

オリックスは助っ人の明暗がハッキリと分かれてしまった。新助っ人のアルバースはリーグ2位タイの9勝をマークし、防御率2.41と堂々たる成績。先発ローテの柱として活躍している。その一方でディクソンはわずか1勝止まり。打線の核となるべきロメロ、マレーロもともに不振で成績が低迷した。後半戦に向けてローチを獲得。助っ人の活躍次第では上位を脅かす存在となりそうなのだが…。

○5位:ロッテ(80試合40勝38敗2分)30点

チェン・グァンユウ投手
8試合0勝1敗0S1H 5.52

エドガー・オルモス投手
2試合0勝2敗0S0H 0QS 7.71

マイク・ボルシンガー投手
13試合11勝1敗0S0H 10QS 防御率2.16

タナー・シェッパーズ投手
22試合0勝1敗0S9H 防御率3.86

マット・ドミンゲス内野手
37試合84打数16安打7本塁打16打点 .190

1軍出場なし
フランシスコ・ペゲーロ外野手→自由契約

とにかくボルシンガーの存在が大きかった。ここまでハーラー単独トップの11勝をマークし、防御率2.16はリーグ2位。2勝目をマークした試合から10戦10勝と驚異的な成績を残しており、石川と並ぶ2枚看板となっている。ただ、ボルシンガー以外の外国人は厳しい。シェッパーズは9ホールドをマークしているものの、ファームへ。チェン、オルモスは戦力になっておらず、ドミンゲスも打率.190と低調だ。

◯6位:楽天(79試合29勝49敗1分)50点

フランク・ハーマン投手
30試合1勝1敗9S10H 防御率1.24

宋家豪投手
12試合1勝2敗0S4H 防御率3.97

ゼラス・ウィーラー内野手
59試合208打数54安打5本塁打20打点 打率.260

ジャフェット・アマダー内野手
49試合158打数41安打12本塁打30打点 打率.259

カルロス・ペゲーロ外野手
65試合240打数55安打16本塁打38打点 打率.229

オコエ・ディクソン外野手
10試合33打数8安打1本塁打3打点 打率.242

1軍出場なし
ジョシュ・コラレス投手

借金20でパ・リーグの借金を全て抱えてしまっている楽天。助っ人の活躍はまずまずといったところか。大きくチームに貢献しているのはリリーフのハーマン。開幕当初はセットアッパー、シーズン途中からは不振の松井裕に代わって守護神を務め、ここまで1勝1敗9セーブ10ホールドをマーク。防御率も1.24と優秀だ。骨折のため登録抹消中のウィーラーは.260の5本塁打、アマダーは.259で12本塁打、ペゲーロは.229で16本塁打と、成績としてはまずまずといったところ。ここが上向けば、チームとして浮上するキッカケとなりそうだ。

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