
二軍調整を経て持ち味を発揮

2025年にマイナーで22本塁打をマークし、今季から東北楽天に加入したカーソン・マッカスカー選手。中軸候補として大きな期待を背負うも、4月までの出場9試合で28打数4安打ノーアーチと振るわず、2度の登録抹消を経験した。しかし、5月28日の一軍昇格後は51試合でチームトップの15本塁打を記録。交流戦の終盤から4番に定着し、長打力を遺憾なく発揮している。今回は、そんなマッカスカー選手の特徴をデータで紐解いていく。
ボール球の見極めが向上


まずは、4月までの9試合と5月の一軍昇格以降とで変化したポイントに注目したい。それは選球眼だ。マッカスカー選手はストライクゾーン内のスイング率がリーグ平均より低く、投球を慎重に見極める「待球型」の打者と考えられるが、開幕直後はボール球に多く手を出してしまう傾向があった。しかし、5月以降はストライクゾーンのスイング率が上昇し、ボールゾーンのスイング率はリーグ平均を下回っている。つまり、打ちにいくかどうかの判断精度が大きく向上したということだ。
相手バッテリーの攻めにも崩されないのが強み


投球をよく見てスイングを仕掛けるようになったマッカスカー選手に対して、もちろん相手バッテリーは打ち取るための対策を講じてくる。具体的には内角への投球割合が34.6%と多くなっており、インコース攻めで詰まらせるなどの意図がうかがえる。だが、これに対するコース別の打球性質を見てみると、ヒットになりやすいフライ・ライナー打球の割合がすべてのコースでリーグ平均を上回っており、今のところバッティングが大きく崩れる様子はない。
豪快な打球を連発

コースを問わず安定して強い打球をはじき返せる打撃スタイルは、しっかりと結果につながっている。フライ・ライナー打球に限定した成績は87打数40安打で、このうち長打が半数以上を占める。長打率1.069(5月以降に限ると1.100)は、福岡ソフトバンク・栗原陵矢選手、北海道日本ハム・レイエス選手といった本塁打ランキングの上位陣をしのぐ優秀な数字だ。
7月10日に球団タイ記録の1試合3本塁打を放った際には「初めて対戦する投手に対して、しっかり準備した上で打席に入れている」とコメントしたマッカスカー選手。後半戦に入って相手バッテリーの攻めがさらに変化しても、今回見てきたような対応力を発揮できれば、引き続きアーチを量産できるだろう。長身スラッガーの豪快なスイングに、今後もぜひ注目してほしい。
※文章、表中の数字はすべて2026年8月10日終了時点
文・データスタジアム