フレッシュオールスターMVPは一流への登竜門!?

パ・リーグ インサイト

2018.7.11(水) 22:11

北海道日本ハムファイターズ・清宮幸太郎選手(C)パーソル パ・リーグTV
北海道日本ハムファイターズ・清宮幸太郎選手(C)パーソル パ・リーグTV

「プロ野球フレッシュオールスターゲーム2018」が、12日、弘前市運動公園はるか夢球場で行われる。

今年は注目の高卒ドラフト1位ルーキー・北海道日本ハムの清宮幸太郎選手、千葉ロッテの安田尚憲選手、東京ヤクルトの村上宗隆選手をはじめ、大卒ドラフト1位の東北楽天・近藤弘樹投手、埼玉西武・齊藤大将投手といった選手らが、イースタン・リーグ選抜の一員として出場する。

ウエスタン・リーグ選抜には、福岡ソフトバンクの高橋礼投手、オリックスのK-鈴木投手といったルーキーに加え、今季ここまで一軍で13試合に出場した福岡ソフトバンクの川瀬晃選手、同じく17試合に出場したオリックス・山足達也といった、一軍経験のある選手も選出されている。

一流への登竜門

フレッシュオールスターは、一流への登竜門でもある。過去には1992年に鈴木一朗選手、2001年に里崎智也選手、2003年に今江敏晃選手(登録名は当時)、2004年に青木宣親選手、2009年に中田翔選手などがMVPを受賞し、その後球界を代表する選手へと成長した。

当時、登録名が鈴木一朗だったイチロー選手は2年後の1994年に、日本新記録となるシーズン210安打を達成し、同年から7年連続で首位打者に輝くと、2001年から活躍の舞台をメジャーに移した。

2004年にMVPとなった東京ヤクルトの青木選手も、翌2005年にイチロー選手に次いで史上2人目となるシーズン200安打を達成。3度の首位打者(05年、07年、10年)、2度の最多安打(05年、06年)を獲得し、2012年からメジャーに挑戦。今季から再び東京ヤクルトでプレーしている。

里崎氏は2005年に千葉ロッテの日本一、翌2006年には第1回ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表の一員として世界一に貢献。2010年には正捕手として、リーグ3位から日本シリーズを制し、“下剋上"を成し遂げた。

2003年にフレッシュオールスターMVPに輝いた今江選手は、2005年と2010年に日本シリーズMVPを受賞して、お祭りの舞台や短期決戦で抜群の勝負強さを誇る。中田選手も2014年から2016年にかけて100打点をマークし、2014年と2016年に打点王を獲得した。

このように、フレッシュオールスターで名前と顔を売り、その後一軍で活躍したケースは多い。将来、イチロー選手や青木選手のように球界を代表する選手となるMVPプレーヤーが現れるか注目だ。

投手のMVPは21世紀に入って「0」

また、21世紀に入ってからフレッシュオールスターMVPは野手しか受賞していない。

2001年:里崎智也
2002年:藤本敦士
2003年:今江敏晃
2004年:青木宣親
2005年:鶴岡慎也
2006年:飯原誉士
2007年:中東直己
2008年:原拓也
2009年:中田翔
2010年:岩崎恭平
2011年:荒木貴裕
2012年:中谷将大
2013年:加藤翔平
2014年:井上晴哉
2015年:台風のため中止
2016年:岡本和真
2017年:曽根海成

最後に投手でMVPを受賞したのは、2000年のフレッシュオールスターで3回を1安打無失点に抑えた当時広島の河内貴哉投手までさかのぼる。

選出された投手が1イニングずつ投げてマウンドを降りることが多く、野手に比べるとMVPを獲りにくいようだ。昨年も、選抜選手の中で唯一2イニングスを投げた福岡ソフトバンク・古谷優人投手が2回を3奪三振に抑えたが、MVPはチームメイトの曽根海成選手だった。

一流への登竜門となっているフレッシュオールスター。今年は誰がMVPを手にするだろうか…。

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