新顔も増え、昨年以上に多士済々。2023年の「新・バファローズ山脈」に要注目!

パ・リーグ インサイト 望月遼太

2023.8.11(金) 23:20

オリックス・バファローズ・山本由伸投手、山崎福也投手、山下舜平大投手【写真:球団提供】
オリックス・バファローズ・山本由伸投手、山崎福也投手、山下舜平大投手【写真:球団提供】

メンバーは、いずれもチームに欠かせない戦力ばかり

 近年のオリックスでは、名字が「山」という漢字から始まる選手たちの活躍が目立っている。その顔ぶれは、山本由伸投手、山岡泰輔投手、山崎福也投手、山崎颯一郎投手と、いずれも投手陣の主力を担う投手たち。チームに対する貢献度の高さもあり、「バファローズ山脈」と称されている。

 それに加えて、今季は大ブレイクを果たしつつある山下舜平大投手が新たにローテーションに加わり、盤石の投手陣を形成しつつある。さらに、リリーフ左腕の山田修義投手と、内野のユーティリティを務める山足達也選手もチームに貢献を果たしており、バファローズ山脈の広まりは増すばかりとなっている。

 今回は「山の日」にちなんで、先述した投手たちの今季の活躍ぶりを確認し、そして、メンバーの中で唯一の野手である山足選手のキャリアも振り返り、2023年の「新・バファローズ山脈」のさらなる躍進にも期待を寄せたい(成績は8月8日の試合終了時点)。

2022年 投手成績(C)PLM
2022年 投手成績(C)PLM

前年も活躍した4投手に加え、山下舜平大の台頭と山田修義の復調も頼もしい

 2023年に各投手が記録している成績を見ていきたい。

2023年 投手成績(C)PLM
2023年 投手成績(C)PLM

 山本投手は現時点でリーグトップの11勝を挙げ、防御率も1.57。今季も全ての部門でハイレベルな成績を残しており、3年連続の投手4冠という快挙達成の可能性も大いにありうる。まさにエースという圧巻の投球で、首位を走るチームを力強くけん引している。

 山岡投手は今季も先発ローテーションの一員として登板を重ね、6月末の時点で防御率1.86と好投を続けていた。しかし、7月に入ってから調子を崩したこともあり、中継ぎに配置転換。7月29日の試合では2イニングを無失点に抑えてホールドを記録するなど、ミドルリリーフもこなせる存在として新境地を開いている。

 山崎福投手は7月末の時点で、既に自己最多タイの8勝をマーク。同じく左腕の田嶋大樹投手が戦列を離れる中で、ローテーションを支える存在となっている。今後も好投を続けていけば、自身初の2桁勝利、そして最高勝率のタイトルに手が届く可能性もあるはずだ。

 山崎颯投手はセットアッパーとしてフル回転を見せ、チームトップの21ホールドを記録し、防御率1.40と安定感も抜群だ。平野佳寿投手の離脱時は代役としてクローザーを務めて5セーブを記録するなど、今やブルペンになくてはならない存在へと飛躍を遂げている。

 それに加えて、今季は山下舜平大投手が開幕投手として一軍デビューを果たすという異例の抜擢を受け、若き右腕はその期待に応えて大ブレイク。山本投手に次ぐリーグ2位タイ の9勝をマークして防御力も1.73と、21歳の若さでリーグを席巻する存在となりつつある。

 さらに、2018年から2021年まで4年連続で30試合以上に登板するなど、貴重な左腕として苦しい時期のチームを支えた山田投手が復調。20試合で20.1イニングを消化するなど、イニング跨ぎもいとわずに幅広い起用に応え、防御率1.33と素晴らしい安定感を示している。

攻守にわたって堅実な働きを見せ、「時代は山足」のキャッチフレーズも浸透

 ここまでは投手の面々について触れてきたが、野手にも忘れてはいけない選手が存在する。山足選手がこれまでに記録してきた、年度別成績は下記の通りだ。

山足達也選手 年度別打撃成績(C)PLM
山足達也選手 年度別打撃成績(C)PLM

 山足選手は2017年のドラフト8位でオリックスに入団。入団から2年間は打率1割台と苦しみ、20試合台の出場にとどまったが、3年目の2020年に自己最多の63試合に出場。内野の全ポジションをこなせるユーティリティ性と堅実な小技を生かし、随所で存在感を放った。

 続く2021年は前年同様にキャリア最高の打率.273、出塁率.351と打撃面でも結果を残し、攻守にわたって着実に自らの仕事をこなしてリーグ優勝に貢献。戦力としての貢献もさることながら、優勝祝勝会で一人だけフライングでクラッカーを鳴らしてしまったことでも話題を呼んだ。

 翌2022年は打率1割台と苦しみ、出場試合数も過去2年に比べるとやや減らしたが、7月31日の試合では出色の活躍を披露。打撃ではマルチヒットを放ち、二塁守備ではヒット性の当たりを好捕。直後に一塁が間に合わないと見るや三塁に送球し、飛び出した走者を刺す好判断を見せてチームを救った。

 クライマックスシリーズや日本シリーズの優勝後にフライングでクラッカーを鳴らす役割もおなじみとなり、微笑ましいミスをきっかけに愛されキャラとしても存在感を発揮。今季も内野のユーティリティとして与えられた出場機会で堅実な働きを見せており、「時代は山足」のキャッチフレーズでファンからも親しまれる存在となっている。

既存メンバーの成長と新たな戦力の台頭で、“山脈”はさらなる活躍を!

 チームの大黒柱として支配的な投球を続ける山本投手、自身初の2桁勝利に向けて視界良好の山崎福投手、リリーフとして新境地を開いている山岡投手、開幕から勝ちパターンの一角として抜群の安定感を示している山崎颯投手。前年までのリーグ連覇に貢献した面々は、今季に入ってからも確かな進化を示しているといえよう。

 それに加えて、ここまで素晴らしい投球を続けている山下投手、前年の不振を払拭して左の中継ぎとして存在感を放っている山田投手の2名も、新たな“山脈”の一員としてチームに貢献している。さらに、野手では山足選手が7月末から一軍復帰を果たし、例年通りに堅実な働きを見せている点も見逃せない部分だ。

 新たなメンバーも加わり、さらなる広がりを見せている「新・バファローズ山脈」。リーグ3連覇を狙ううえでも欠かせない各選手の活躍ぶりに、残りのシーズンもぜひ注目してみてはいかがだろうか。

文・望月遼太

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