4月30日、札幌ドームで行われた北海道日本ハム戦。23日の試合開始直前に登板を回避し、14日ぶりのマウンドに上がったこの日の試合。勝敗こそつかなかったものの、楽天・岸投手が7回109球を投げ、被安打5、奪三振8、与四球1、1失点の好投。試合を作り、チームは9回に勝ち越し点を奪って勝利した。
順番通り、そしてこのまま順調にいけば、次の登板は大型連休の最終日、5月7日のメットライフドームでの登板が最有力。10年間、慣れ親しんだマウンドに岸投手が上がり、古巣・埼玉西武打線と対峙することになる。
岸投手は、2006年の大学生・社会人ドラフトの希望枠で西武に入団。1年目からいきなりローテーション入りし、11勝を挙げる活躍を見せる。新人王は高卒ルーキーの田中将大投手(当時楽天)に譲ったものの、連盟特別表彰として優秀新人賞を獲得。その後も150キロ前後の伸びのある直球に加え、打者の目線から消える魔球・カーブで勝利を積み重ね、記録した2桁勝利は10年で7度。2014年にはプロ野球史上78人目となるノーヒットノーランを達成するなど、リーグ屈指の右腕に成長し、2016年のオフに故郷・宮城県を本拠地とする楽天にFA移籍。今季から戦いの場を新天地に移し、新たな一歩を歩み始めた。
【プロ入り後10年間の岸投手の成績】
2007年 11勝7敗 156.1回 142奪三振 防御率3.40
2008年 12勝4敗 168.1回 138奪三振 防御率3.42
2009年 13勝5敗 179.2回 138奪三振 防御率3.26
2010年 10勝6敗 113.2回 110奪三振 防御率3.25
2011年 8勝9敗 135回 106奪三振 防御率3.80
2012年 11勝12敗 187.2回 150奪三振 防御率2.45
2013年 11勝5敗 178.1回 138奪三振 防御率3.08
2014年 13勝4敗 161.1回 126奪三振 防御率2.51
2015年 5勝6敗 110.1回 91奪三振 防御率3.02
2016年 9勝7敗 130.1回 104奪三振 防御率2.49
10年間合計103勝65敗 1521回 1243奪三振 防御率3.07
注目が集まる直接対決だが、岸投手の特徴や性格を知り尽くした埼玉西武打線とは言え、初対決でいきなり打ち崩すことは容易ではないだろう。また、メットライフドームは岸投手が過去10年間で48勝を挙げた舞台。岸投手にとっては「誰よりもこのマウンドを知っている」という点が好投を後押しするはずだ。
また、5月7日のメットライフドームでは「日比谷花壇 Presents LIONS HAPPY MOTHERS DAY」を開催。母の日の“はは”にちなみ、880円で内野指定席Cが販売されているということもあり、いつも以上にお手頃価格で「岸投手vs強力埼玉西武打線」の白熱の対決を堪能することができる。岸投手が埼玉西武打線を完璧に抑え込むのか、はたまた埼玉西武打線が岸投手を攻略するのか。注目の直接対決を楽しみに待ちたい。
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