昨季4年ぶりにAクラス入りを果たした楽天。その原動力となったのが、攻撃陣でいえばウィーラー選手、ペゲーロ選手、アマダー選手の“外国人トリオ"、投手陣では則本昂大投手、岸孝之投手、美馬学投手の“先発3本柱"、福山博之投手、ハーマン投手、松井裕樹投手の“勝利の方程式"だった。
しかし、今季はペゲーロ選手が不振に喘ぎ、ウィーラー選手は故障で離脱。救援陣も松井投手、福山投手が開幕から精彩を欠いた。“チームの軸"となるべき選手たちの不調が響き、現在は25勝42敗1分で最下位に。梨田監督が辞任するまでチームは低迷している。
その中でも、“勝利の方程式"と呼ばれる松井投手は現在二軍で調整中。福山投手は一軍に復帰したものの、防御率は7.20と未だに苦しんでいる。松井投手が登録抹消となった6月7日に行われた巨人戦では、本来であれば勝ちパターンの投手を投入する場面も、7回4失点の岸孝之投手が、そのまま8回のマウンドにも上がった。
松井投手、福山投手が不振の現状、救援陣はかなり手薄だ。苦しい救援事情だが、そのほかの投手たちにとってはアピール次第で勝ちパターンに入る千載一遇のチャンスでもある。
そんな中でも、二軍から昇格した投手に勢いがある。二軍で16試合に登板して、1勝1セーブ、防御率2.00をマークし、6月3日に昇格を果たした宋家豪投手は、再昇格後は3登板で1勝2ホールド、防御率0.00と好投。24日の試合ではうれしいプロ初勝利を挙げた。
若手だけでなくベテランも奮闘している。プロ通算519登板の13年目・青山浩二投手は4月25日に昇格後、19登板で5ホールド、防御率1.37と意地を見せている。
実績のある松井投手、福山投手の不調は痛いが、ポジティブに捉えれば、このピンチをきっかけに救援陣の層を厚くするチャンスといえそうだ。
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