【試合戦評】二夜連続の1点差ゲーム。エースの力投でオリックスがカード勝ち越しを決める。

パ・リーグ インサイト

2017.4.26(水) 00:00

前日の接戦を制したオリックスは、さらに勢いに乗るべくエース・金子千尋投手をマウンドへ送る。金子千尋投手はここまで3勝負けなし、防御率1.29と抜群の安定感を誇り、この日もこれまでと同様の好投が期待される。対する埼玉西武は高橋光成投手が先発。ここまで勝ち星こそ挙げられていないが2試合とも好投しているため、今日こそ初白星をつかみたい。

序盤3回は両先発が好調ぶりを発揮。金子千尋投手が緩急をつけたテンポの良い投球で凡打の山を築くと、それに負けじと高橋光成投手も直球主体の投球で走者を出しながらも失点を許さず。試合は息詰まる投手戦の様相を呈する。

先に点を取ったほうに流れが来るのは明白なこの試合。先制点はオリックスが奪う形となった。5回裏に2四球などで1死1,2塁の好機を作ると、2番・宮崎選手が左翼線を破る2点適時二塁打を放つ。続く西野選手、安達選手にも適時打が飛び出し、この回一挙4得点。好投を続けるエース・金子千尋投手に援護点をプレゼントする。

4点を追い掛ける埼玉西武は、直後の6回にここまで完璧に抑え込まれていた金子千尋投手に襲い掛かる。1死から安打と四球で1死1,2塁の好機を迎えると、2番・源田選手が内角のチェンジアップをうまく捉え、フェンス直撃の2点適時二塁打を放つ。さらに内野ゴロの間に1点を加え、一気に1点差まで追い上げを見せる。

どちらに転ぶか分からない展開。埼玉西武は継投リレーに入り、大石投手、牧田投手、武隈投手がそれぞれ1イニングずつを無失点に抑え、試合を引き締める。しかし、変化球を主体にした投球で立ち直った金子千尋が7回以降は埼玉西武打線を再び完璧に抑え込み、つけ入るスキを与えずにゲームセット。金子千尋投手はチームメイトのディクソン投手と並んで、ハーラートップタイの4勝目。チームもカード勝ち越しを決めて、貯金を7つまで伸ばした。

今年のオリックスは先発陣がしっかりと試合を作ることで、投打がきっちりと噛み合い白星を順調に重ねている。安定した先発投手は上位進出へは欠かせない要因の1つであり、今後も重要になってくるだろう。一方、埼玉西武は二戦連続で接戦をモノにすることができなかった。強力な中継ぎ陣を擁しているだけに、打撃陣のさらなる奮起が求められる。

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