2023年、いよいよ北海道日本ハムの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」が開業を迎える。同時に、2022年は北海道へ移転した2004年から19年間本拠地としていた札幌ドームのラストイヤーとなった。
そこで今回は、「パーソル パ・リーグTV」でライブ配信が始まった2012年からの11年間、札幌ドームで生まれたファイターズの名シーンを動画とともにプレイバック。2020年から2022年の名場面をお届けする。
2020年のファイターズ
新型コロナウイルスの影響により、異例の短縮シーズンとなった2020年。4年ぶりの優勝を目指すシーズンとなったが、2年連続の5位に終わった。しかし打撃面では近藤健介選手が最高出塁率、中田翔選手が打点王のタイトルを獲得。投手陣は上沢直之投手が怪我から復活を果たし、8勝をマークする活躍を見せた。
野村佑希がプロ初のサヨナラ打!
7月2日の福岡ソフトバンク戦。プロ2年目の野村佑希選手が躍動した。まずは2回裏、1死後先発のバンデンハーク投手の直球を強振し、プロ初本塁打を記録した。そして1点ビハインドの9回裏、2死2、3塁の場面で打席を迎えると、森唯斗投手の2球目を捉えサヨナラ適時二塁打を放った。野村選手はこの年、ケガもありながら打率.257、3本塁打18打点を記録した。
宮西尚生が13年連続の50試合登板!
10月30日のオリックス戦。1点ビハインドで迎えた9回表。マウンドに上がったのは、ルーキーから12年連続で50試合を記録している宮西尚生投手。この試合前までに49試合に登板しており、自身の持つ連続50試合登板の記録を13に伸ばした。宮西投手は無失点に抑え、記録更新に花を添えた。
2021年のファイターズ
2021年は開幕3戦目から引き分けを挟んで7連敗を喫する出だしに。さらに西川遥輝選手、大田泰示選手など主力の不調が続き苦しいシーズンとなった。そんな中でも堀瑞輝投手が最優秀中継ぎに輝くなど、新戦力の台頭も見られた。そして10年間チームを率い、Aクラス5回、リーグ優勝2回を達成した栗山英樹監督が退任した。
球団記録の初回11得点!
9月11日の福岡ソフトバンク戦。初回、1死満塁として王柏融選手の2点適時打で先制する。さらにそこから打線がつながり打者一巡の猛攻。最後は王選手がこの回2本目の適時打を放ち、チームは球団記録に並ぶ1イニング11得点を記録。なおこの試合はこの年最多得点となる17得点を挙げ勝利した。
プロ11年目の斎藤佑樹投手が現役引退
10月17日のオリックス戦。プロ11年目を迎えた斎藤佑樹投手の引退試合が行われた。斎藤投手は2011年に北海道日本ハムに入団。しかし怪我にも苦しみ、11年間で15勝と思うような成績が残せなかった。そして迎えた引退試合。7回表に登板した斎藤投手は、オリックス先頭の福田周平選手と真っ向勝負を演じた。結果は四球に終わったが、会場からは拍手が送られ、降板後に栗山英樹監督と言葉を交わすと涙があふれた。
栗山監督本拠地ラストゲームを勝利で飾る!
10月26日の埼玉西武戦。先発の上沢直之投手が7回まで無失点の好投。8回2死としたところで栗山監督がマウンドに向かい、14年連続50登板がかかっていた宮西尚生投手に交代を告げた。試合は0対0で迎えた9回裏、1死満塁から押し出し四球で勝利。2012年以来チームを10年間率いた栗山監督の本拠地ラストゲームを勝利で飾った。
2022年のファイターズ
栗山監督が退任し、後任を託されたのは、かつてチームの顔であった新庄剛志監督(BIGBOSS)。チームは開幕から5連敗とスタートダッシュに失敗すると、一度も貯金を作れず6位に終わった。しかし11年目の松本剛選手が打率.347で、チームとしては稲葉篤紀選手(現・北海道日本ハムGM)以来となる首位打者に輝く活躍を見せた。清宮幸太郎選手は初の規定打席到達、18本塁打を記録し、今川優馬選手、万波中正選手が初の2桁本塁打を記録するなど新しい芽が伸びてきたシーズンだった。
開幕6戦目でBIGBOSSが初勝利!
3月31日の埼玉西武戦。ここまでBIGBOSSが就任して以来開幕5連敗を喫していた。2回裏に淺間大基選手の2ランで先制すると、そこから得点を重ねていき計6得点を記録。投げては先発の立野和明選手が5回2失点と試合を作ると、6回から3投手の継投で8回まで無得点に抑える。最終回は開幕投手を務めた北山亘基選手が試合を締め、開幕6戦目でBIGBOSS体制初勝利を挙げた。
ポンセがチーム27年ぶりとなるノーヒットノーランを達成!
8月27日の福岡ソフトバンク戦。先発のポンセ投手はこの日札幌ドームで初登板だったが、中島卓也選手の好プレーなどもあり、8回まで6奪三振1死球無失点と無安打投球を続ける。打線は初回に木村文紀選手の適時打、2回裏に万波中正選手の13号ソロで2点をリード。そして迎えた9回表、先頭に四球を出すも、続く打者を打ち取る。最後は併殺打に打ち取り試合終了。チームとしては1995年西崎幸広投手以来、札幌ドームではチーム初のノーヒットノーランを達成した。
関連リンク
・2012・2013年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・2014・2015年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・2016・2017年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・2018・2019年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・先発陣が奮闘。中継ぎに新たな星も【北海道日本ハム2022シーズンレビュー:投手編】
・松本剛が首位打者に。若手も台頭【北海道日本ハム2022シーズンレビュー:野手編】
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