2020年、21年は新型コロナウイルス流行に伴い、地方球場開催試合の中止や縮小が各球団目立っていたが、今季からは感染予防対策を施したうえで3年ぶりに本格的に開催されるようになり、地方球場にもプロ野球が帰ってきた。
そこで今回は、2022シーズンに地方球場で開催された14試合(雨天中止除く)の中から、特に印象に残った試合を動画と共に振り返っていきたい。
與座海人vs東浜巨 沖縄出身 先輩後輩対決
◇埼玉西武対福岡ソフトバンク 第8回戦 (5月17日・沖縄セルラースタジアム那覇)
那覇で行われた一戦は、埼玉西武・與座海人投手と福岡ソフトバンク・東浜巨投手の沖縄尚学高校の先輩・後輩同士の投げ合いに。與座投手が8回8奪三振無失点の好投を見せると、対する東浜投手も前回登板でノーヒットノーランを挙げた勢いそのままに、7回6奪三振無失点と力投。両者の見応えある投手戦となった。結果は、與座投手のあとをうけたこれまた沖縄出身の平良海馬投手が打線につかまり、5対1で福岡ソフトバンクが勝利した。
吉田輝星 地元秋田で凱旋登板
◇東北楽天対北海道日本ハム 第10回戦 (6月21日・こまちスタジアム)
北海道日本ハム・吉田輝星投手が18年夏の地方大会決勝以来となる秋田県こまちスタジアムの先発マウンドに上がる。4回まで無失点に抑える好投を見せるも、5回裏に2点を失い降板。勝ち星をつかむことはできなかったが、地元秋田での凱旋登板にスタンドからは万雷の拍手が送られた。
プロ野球ラストゲームで劇的サヨナラ弾
◇東北楽天対北海道日本ハム 第11回戦 (6月22日・岩手県営野球場)
3対3の同点で迎えた9回裏、2死1、2塁から東北楽天・島内宏明選手がライトスタンドへサヨナラ3ランを放った。岩手県営野球場は2023年3月限りでの閉鎖が決まっており、この日がプロ野球ラストゲームの試合。4番の劇的な一打で幕を閉じた。
静岡の夜空に消えた逆転3ラン
◇北海道日本ハム対東北楽天 第12回戦 (7月13日・草薙総合運動場野球場)
1点ビハインドで迎えた7回裏、2死2、3塁の一打逆転の場面で、北海道日本ハム・木村文紀選手がレフトスタンドへ豪快な逆転3ランを見舞う。ベテランの一振りが決勝点となり、チームはシーズン初の5連勝を記録した。
まさかの日没コールド!
◇北海道日本ハム対オリックス 第20回戦 (8月23日・ウインドヒルひがし北海道スタジアム)
釧路で行われた一戦は、北海道日本ハム・鈴木健矢投手、オリックス・山岡泰輔投手の両先発が好投などで、7回まで両者無得点の投手戦に。どちらが均衡を破るのか注目であったが、試合は7回終了をもって日没コールドに。19年の同様の展開が記憶に新しいなかではあるが、本拠地開催試合ではまず見られない、珍しい形でのコールドゲームとなった。
文:杉森早翔
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