<#1>福岡ソフトバンクが生んだ球界初の男性パフォーマーとは!?試合をさらに熱くする球場内エンタメの今

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球界初となる男性パフォーマーの3名(C)SoftBank HAWKS
球界初となる男性パフォーマーの3名(C)SoftBank HAWKS

 各球団が趣向を凝らし、さまざまな演出で試合を盛り上げる球場内エンターテイメント。そのなかでも球場を華やかに彩る女性パフォーマーの存在は、日本プロ野球界では今やおなじみの光景となっている。そんななか、福岡ソフトバンクホークスの本拠地・福岡PayPayドームには、ダイナミックなアクロバットでスタンドを沸かす、3名の男性パフォーマーがいるのをご存知だろうか。

 アメリカのNFLをはじめ、日本でもサッカー・Jリーグやバスケ・Bリーグで男性パフォーマーを取り入れた実績があるが、今回のホークスの試みは日本のプロ野球界では初。

 性別の垣根を超えて募集・採用に踏み切ったのはなぜ? 具体的な活動内容とは? メンバーはどんな人?……気になるアクロバットパフォーマーについて<#1・球団担当者へのインタビュー><#2・メンバー3名の紹介>の2回に分けてお伝えしていく。

来場者に最大限楽しんでもらうための“ファン目線”で創る球場内エンタメ

 今回インタビューに答えていただいたのは、福岡ソフトバンクホークス マーケティング本部 マーケティング企画部の稲永大毅さん。まず、アクロバットパフォーマーを取り入れることになった経緯や狙いをうかがった。

 「これまで(オフィシャルダンス&パフォーマンスチームの)ハニーズがおこなってきた球場内でのダンスパフォーマンスは、広いグラウンド上ではどうしても一角のみでのパフォーマンスとなってしまっていました。スタンドのお客さんは全方位にいて遠い距離から見るので、よりダイナミックで立体感のあるパフォーマンスにできればと思い、アクロバットに特化したメンバー募集の検討を始めたんです」

 ホークスには18名の女性メンバーで構成される「ハニーズ」が存在し、ホームゲーム開催時にはダンスやMCで球場を盛り上げ、ホークスファンにはおなじみの存在として確立していた。そこに、より楽しんでもらえるエンターテイメントを創作するため、性別を問わない形でアクロバットパフォーマーを追加することを決定。毎年プロ野球オフシーズンに行われるハニーズ メンバーオーディションで、2022年度はハニーズ部門とアクロバットパフォーマー部門の2部門で募集を行った。

 12球団で初めて性別を問わずパフォーマーを募集したことについては、「アクロバットの技能を特徴にした募集で、あくまでも技能が素晴らしい方を採用したかったので、そこに性別を分ける理由はありませんでした。パフォーマーに関してだけではなく、『一度来場した方が楽しくなければ2回目はない』と考えているので、来場時に最大限楽しんで帰ってもらうために、どれをとっても手を抜きません。エンタメを最大化するには僕らが頑張るだけではなくて、いい人材・いいパフォーマーにも集まってもらうことも重要で、12球団でパフォーマーに対するギャラも最も高く設定しているんです」

 男性パフォーマーはプロスポーツ界ではすでに取り入れられていることだったので「少し遅れているくらいなのかな」という感覚だったと言う。

 メンバーオーディションは福岡だけにとどまらず東京でも開催し、一人でも多くの人材と会える機会を作った。球団のチアやパフォーマーのオーディションを本拠地以外の地でも開催するのは異例のことだ。そして書類審査、一次審査、最終審査を経て、合計119名の応募者の中から、ハニーズは継続メンバー8名・新メンバー6名・復帰1名の計15名、初代アクロバットパフォーマーには3名の男性が選出された。総勢18名が揃い、“新生”ホークスパフォーマンスチームが誕生したのだった。

オープニングダンス中の様子(C)SoftBank HAWKS
オープニングダンス中の様子(C)SoftBank HAWKS

  2022年3月2日、オフシーズン中の基礎トレーニングや各種レッスンを終え、福岡PayPayドームでアクロバットパフォーマーTAKA・Koba・ASAHIの3名がファンにお披露目された。試合開始前の球場外特設ステージで行われる「FAN!FUN!STAGE」でのパフォーマンスから、グラウンドでのオープニングダンス、オンユアマークス、選手登場時の花道での盛り上げ、また試合中のイニング間イベントの盛り上げや参加者のアテンドなど、出演シーンは多数。アクロバット以外にもダンスを披露する場面も多く、ダンス未経験だったメンバーはとても苦労してお披露目の日を迎えたと言う。

 アクロバットパフォーマーのお披露目から数カ月経った今、来場者からはどのような声が届いているのだろうか。

「毎試合行なっている来場者アンケートでは『男女混合の目新しさが見ていて楽しい』『アクロバットがすごい』『サービス精神が旺盛。目の前でバク転してくれたり、ファンサービスが嬉しい』などの声が届いています。コロナ禍の現在、規制退場をおこなっていますが、退場待ちのお客さまが“ただ待つだけ”になる状況を避けたかった。そこで、待ち時間の気持ちを少しでも楽にしてもらうため、アクロバットパフォーマンスをお楽しみいただき、時にスタンドからのリクエストに応えたりもしています。全パフォーマーは最後の1人のお客さまが帰るまでグラウンドに立ちお見送りをしているんです」

 活動を続けながら深まっていくチームワークで、シーズン後半のパフォーマンスはどのように進化しているのかがとても楽しみだ。

グラウンドとスタンドをつなぐ架け橋となる存在へ

福岡PayPayドームでパフォーマンス中のアクロバットパフォーマー(C)SoftBank HAWKS
福岡PayPayドームでパフォーマンス中のアクロバットパフォーマー(C)SoftBank HAWKS

 アクロバットパフォーマーの今後目指していく姿、来期の展望については、

「今シーズンも折り返し地点を迎え、ここまでの反省点として、お客さまにパフォーマンスを“見てもらう”ことに特化しすぎたところがありました。見て盛り上がるだけではなく、一緒に盛り上がることにも注力すべきだなと感じています。お客さんが『楽しそう!』『一緒に盛り上がりたい!』と思うきっかけ作りとして、まずアクロバットで目をひいて、気持ちをひいてそこから一緒に盛り上がる雰囲気につなげていければと考えています。魅せるパフォーマンスから、一緒にやるパフォーマンスへ。アクロバットパフォーマーには遠いグラウンドとスタンドをつなぐ大事な役目を担ってほしいと思っています」

 最後に読者へ。
「ホークスのエンタメは12球団でナンバー1という気持ちで日々運営をしています。それはホークスが一番であればいいということではなく、パ・リーグ及びプロ野球がさらに盛り上がることを願い、そのために一番を走っていきたいという気持ちです。他の球団のファンの方もホークスのパフォーマンスやエンタメを見ていただいて、自分の応援する球団と比較しながら、今度自分の応援する球団ではこんなことやってほしい! という声をあげたり、より一層応援することで野球界全体が盛り上がって行けば嬉しいです」

 これからもどんな施策で試合を盛り上げ、どのように球場内エンタメを進化させていくのか、期待をせずにはいられない。まだ福岡PayPayドームで観戦をしたことがない方もぜひ一度訪れてみて、自分がよく行く球場との違いを感じながら観戦を楽しんでみてはいかがだろうか。 

#2・メンバー3名の紹介>へ続く……

文・池田紗里

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