【MLB】大谷翔平のプレーは最高の「娯楽」!? 米メディアが“エンターテイメント性”に注目

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2018.6.1(金) 15:07

エンゼルス・大谷翔平
エンゼルス・大谷翔平

タイガースは大谷に“便乗“も思うように集客伸ばせず「これこそがMLBにとっての不幸」

30日(日本時間31日)の敵地タイガース戦で先発し、5回3安打1失点で降板したエンゼルスの大谷翔平投手。2度の雨天中断という不運でマウンドを降り、チームも救援投手の乱調で敗れたが、メジャー先発投手の今季最速記録となる101.1マイル(約162.7キロ)をマークするなど、十分なインパクトを残した。

試合前、敵地メディアは大谷の“上陸"をタイガースが大歓迎しているという事実をレポート。地元紙「デトロイトニュース」は、普段ツイッターをほとんどやらないコミュニケーション部門副部長が大谷の先発についてつぶやき、チケット販売のリンクも貼るなど“便乗“していたこともレポートした。主催試合として、今季最多の2万8000人(開幕戦)を上回る集客を期待する声もあがっていたが、実際にはどうだったのか。米ヤフースポーツは試合後、タイガースが思うように集客数を伸ばせなかったことを伝えている。

記事では、大谷について「(昔)ベーブ・ルースは(デトロイトの)街に来ていた。少なくとも、それこそがショウヘイ・オオタニが目指していることである。21世紀における、投打をこなすベーブ・ルースなのだ」と紹介。現代野球では不可能と見られていた二刀流をこなすスター選手と認め、この試合についても「オオタニがマウンドから降りた途端、エンゼルスは崩壊した」とレポートしている。ただ、スター性抜群の大谷を最大限に“利用"しても、タイガースの本拠地コメリカ・パークを観衆で埋め尽くすことはできなかったという。

「観客数の少なさには常に理由があるものだ。売れたチケットの枚数は確かにたった1万9494枚だったが、それ以上の売れ行きを期待することは非現実的であるはずがないのである。この男を目撃するという目的においてはだ」

二刀流のスターを見るために、ファンを呼ぶことはできるはず。そう訴えているが、一方で「(試合中に)カナディアングースも現れたわけだが、試合前の時点で安いもので11ドル(約1196円)のチケットが(チケット再販会社の)スタブハブで購入可能だったにもかかわらず、恐らく球場に足を運んだのは1万2000人くらいだろう」と“現実“についてもレポート。そして、「これこそがMLBにとっての不幸であり、同時にチャレンジでもあるのだ」としている。

野球が「娯楽」であるという理由…大谷を見ると「理解できる」!?

開幕から投打で圧巻のパフォーマンスを続ける大谷。能力の高さを証明する1つ1つのプレーに地元ファンは驚き、熱狂している。また、敵味方かかわらず監督や選手も驚きを隠せずにいる。記事では、大谷が米スポーツ界で最も注目を集める1人であると認めているが、まだ敵地でファンを集められるほどの存在にはなっていないと指摘。もっとも、それは大谷のスター性が足りないわけではないという。世間が騒ぐのにふさわしい存在であり、そのプレーが必見だということを今後訪問する都市の人たちに理解させることこそが、MLBの課題だと主張。「近年のメジャーリーグにおける問題は、スターをつくりあげること」だというのだ。

あくまで、大谷のプレーは必見だというのが、この記事の著者の見方。二刀流右腕のダイナミックなプレーには、敵地でファンを呼ぶにも十分な“エンターテイメント性"があるという。

「野球とは、かつてアメリカ人にとっての娯楽であった。そして、オオタニがマウンドに上がる姿を目にすることで、そうだった理由が理解できる。彼は水曜日の試合で人々を魅了し、古き良き熟練の技を、現代世界で披露してくれたのだ」

「彼の直球は101マイルに達し、先発投手の中で今シーズン最速を記録した。彼の縦に落ちるカーブは70.6マイル(約113.6キロ)まで球速が落ち込んだ。それだけでは不十分と言うのなら、彼のスライダーとスプリットは、打者を膝から崩れさせるものだった。特にスプリットはえげつない。今度は何が繰り出されるのか、誰にも分からないのだ」

大谷のプレーはとにかく見ていて楽しい。そんな感情が米国でも広がっていることは間違いない。

登板翌日の31日(同1日)タイガース戦は、疲労回復のために出場機会なしに終わった大谷。本拠地に戻る1日(同2日)のレンジャーズ戦からは、再び打者として出場することになる。メジャー最年長右腕コロンとの今季2度目の対決と話題性は十分。打者では今季初の3試合連続ヒットなしとなっているだけに、ファンを魅了する打撃に期待したいところだ。

記事提供:Full-Count

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