鷹の“170万円仏壇”が売れた! 大のホークスファンだった亡き父への家族の思い

2022.6.11(土) 08:00 Full-Count 福谷佑介
球団史上最高額グッズの“ホークスオリジナル仏壇”※写真提供:Full-Count(写真:球団提供)
球団史上最高額グッズの“ホークスオリジナル仏壇”※写真提供:Full-Count(写真:球団提供)

福岡ソフトバンクは九州の伝統的工芸品を未来へつなぐためにコラボ商品を製作

 福岡ソフトバンクが球団史上最高額グッズとなる“ホークスオリジナル仏壇”なるものを販売していたのをご存知だろうか。九州を元気にするプロジェクト「ファイト!九州」の一環として、九州8県・9つの伝統的工芸品とのコラボグッズを製作し販売。そのうち福岡県八女市の「八女福島仏壇」とコラボした仏壇は、球団グッズ史上最高額の170万円の値が付けられた。

 プロ野球球団が仏壇を作るという驚きももちろん、その超高額商品ぶりにファンもザワついたのだが、6月8日、ついにこの仏壇に購入者が現れた。この日、PayPayドーム横のグッズショップ「ホークスストア」を訪れて会計を済ませ、購入者第1号となった。

 この“ホークスオリジナル仏壇”を購入したのはPayPayドーム近くに住む、とあるご家族。ホークスの大ファンで、昨年亡くなった父親のためにと、母親と相談し、このオリジナル仏壇の購入を決めたという。

仏壇を購入した夫婦の父はシーズンシートを購入するほどのホークスファン

 父親はシーズンシートを購入するほどのホークスファンだった。年に何度も球場に観戦に訪れていたものの、福岡ソフトバンクがリーグ優勝、日本一となった2020年シーズンを見届けて他界した。父がこの世を去ってからも、一家と母親は自宅にあった仏壇に、父が大事にしていた王貞治球団会長のサインボールなどを飾り、日々語りかけ、そして、試合を一緒に観戦していたという。

 そんなある日、インターネットでホークスが伝統的工芸品とコラボした仏壇を作ったことを知った。母親に伝えると「見てみたい」と興味を示した。グッズショップに家族で足を運んで実物も確認。「実際に見ると伝統的工芸品ということで素晴らしくて、母も『お父さんのために買ってあげたら喜ぶわ』と。お父さんのために買ってあげようと決めました」と振り返る。

「ここ数年は年も取ってしまって、球場には見に来られませんでしたが、自宅でテレビ観戦をしたり、放送がない日もラジオを聞いて応援していました。亡くなった時はコロナ禍で無観客だったりしたので、やっぱり最後、球場に見に行きたかっただろうな、と思ったりします。これからはホークスの試合の時は、この仏壇に写真とか、王会長のサインボールなどを置いて一緒に応援しようかなと思っています」

2つ目の仏壇は父親がホークスの試合を観戦する“別荘”に

 一家の自宅にはすでに仏壇が1つ置かれているものの、“買い替え”ではないという。「仏壇は故人の家ということなので、この仏壇は父親がホークス戦を観戦するための“別荘”にしようと思っています。ぜひ今年は優勝してもらいたいですし、私たちも父と一緒に、母と応援したいと思います」。願うのは、このオリジナル仏壇にいる父と福岡ソフトバンクの優勝を見届けることだ。

 福岡ソフトバンクが九州各県の伝統的工芸品とコラボした商品を作るのには理由がある。今年で2年目となるコラボ商品製作は、それぞれの地域で、技術やデザインを受け継ぐだけでなく、時代に合わせて変化しながら発展してきた職人たちの思いを乗せ、長く受け継がれてきた伝統的工芸品がより多くの人の目に触れ、1人でも多くの人に手に取ってもらうことで未来へつないでいくことを目的としている。

 この「八女福島仏壇」も地元・福岡に根付いてきた伝統的工芸品の1つ。購入を決めた一家はホークスとのコラボ商品というだけでなく、伝統的工芸品としての美しさや品格にも胸を打たれたと語っていた。1つ売れただけのホークスオリジナル仏壇だが、より多くの人の目に触れ、そしてその美しさに胸打たれる人が現れた。そんなところに、このコラボの意義がある。

記事提供:Full-Count

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