【試合戦評】松坂投手、十亀投手の両先発が試合を作れず。試合は埼玉西武が1点差で勝利

パ・リーグ インサイト

2017.3.18(土) 00:00

メットライフドームでの埼玉西武と福岡ソフトバンクのオープン戦。埼玉西武の先発・十亀投手は、2015年に11勝を挙げ、先発ローテーションの一角を担う1人として期待されていたものの、昨季は4勝6敗、防御率6.31と悔しい結果に終わってしまった。対して福岡ソフトバンクの先発・松坂投手は、前回登板は5回途中2失点とまずまずの結果。しかし7四死球を記録するなど、制球面の課題が浮き彫りになった。

両投手とも、まずはオープン戦で結果を残して首脳陣からの信頼を勝ち取り、今季の開幕ローテーション入りを目指したい。

十亀投手は初回、連続四球などでいきなり1死満塁のピンチを背負う。福岡ソフトバンクの5番・ジェンセン選手から三振を奪い2死としたものの、6番・明石選手に走者一掃の適時三塁打を浴び、3失点を喫した。一方の松坂投手は、初回から2イニングス連続で、埼玉西武の攻撃を3人で終わらせる。

3回裏、7番・栗山選手と8番・岡田選手が四球を選び、松坂投手の暴投などで無死1,3塁とする。この好機で、9番・永江選手がきっちりと犠飛を決め、埼玉西武が1点を返す。続く4回裏、1死から5番・メヒア選手が安打で出塁し、6番・木村文選手は打ち取られたものの、またもや7番・栗山選手と8番・岡田選手が四球を選び、2死満塁となる。ここで松坂投手は降板し、加治屋投手に後を託すが、9番・永江選手が3点適時二塁打を放ち、スコアは4対3。埼玉西武が逆転に成功した。

5回表から、埼玉西武は2番手・高橋光投手が登板。1点リードを守りたいところだったが、いきなり先頭の城所選手に四球を与えてしまう。後続は打ち取って2死まで追い込むものの、走者3塁の場面で3番・中村晃選手に同点適時打を浴びて、試合は振り出しに戻った。

6回裏、先頭のメヒア選手が出塁に成功。6番・木村文選手が安打でつないで無死2,3塁の絶好機とする。7番・栗山選手と8番・岡田選手が続けて犠飛を決めて、埼玉西武が2点の勝ち越しを果たす。

6対4という埼玉西武の2点差で迎えた9回表。先頭の甲斐選手と代打・江川選手の連打などで福岡ソフトバンクが1点差まで迫るが、一打同点の場面を3番手の増田投手が抑え、試合は辛くも埼玉西武が勝利した。

埼玉西武の先発・十亀投手は4回を投げて4安打2奪三振2四球3失点。福岡ソフトバンクの先発・松坂投手は3回2/3を投げて1安打2奪三振4四球4失点。試合は埼玉西武が勝利したが、両投手とも先発として試合を作ることはできなかった。

しかし埼玉西武の2番手の高橋光投手が4回1失点と結果を残し、野手では永江選手が4打点の大活躍を果たした。福岡ソフトバンクの3番手・森投手と、4番手・岩嵜投手は1イニングずつを投げて無失点。僅差の場面で登板するリリーフとしての安定感は別格で、開幕に向けて順調な仕上がりを披露した。辛勝した埼玉西武にとっても、敗れた福岡ソフトバンクにとっても、今日の試合は今季の戦力を見極める有意義な試合となったことだろう。

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