高視聴率を記録するなど、国民の注目を集める第4回ワールド・ベースボール・クラシック2017(以下WBC)。昨夜は強豪・キューバに序盤こそリードを奪われるも、終盤の8回に東京ヤクルト・山田選手のこの日2本目となるアーチなどで勝ち越し。無傷の5連勝で決勝ラウンド進出へ大きく前進した。

今日のイスラエル戦で勝利するか、敗れても4失点以内であれば1位でのアメリカ行きが決まる。重要なこの一戦の先発マウンドを託されたのは、福岡ソフトバンクの千賀投手だった。

千賀投手は初回、先頭打者にいきなり安打を許すも、続く打者を併殺に打ち取り無失点。2回、3回といずれも走者を出すが、150キロ前後の直球に落差の大きいフォークなども織り交ぜて相手打者を抑え込んでいく。

先制点を奪いたい打線は、2回に1死1,3塁の大きな好機を迎えるも、後が続かずに無得点。3回にも得点圏に走者を置くが、こちらも点が奪えずに攻撃を終えてしまう。

力投を続ける千賀投手は、4回、5回と2イニングス連続で3者凡退に抑え、6回からはオリックスの2番手・平野投手にバトンを渡す。その平野投手がテンポよく3人で攻撃を終わらせて流れを呼び込むと、直後に先制機が訪れる。

先頭の4番・筒香選手が2球目の高めへの直球をフルスイング。打球はグングン伸びて、バックスクリーン横に飛び込む先制アーチに。この一撃を皮切りに、好機から松田選手の適時二塁打、小林選手、菊池選手の適時打などで一挙5得点。息詰まる投手戦に終止符を打ち、大きな先制点を挙げる。

その後、8回にも3点を加えてセーフティーリードとすると、最終回を5番手・牧田投手が苦しみながらも反撃を封じて試合終了。8対3でここまで快進撃を見せてきたイスラエルを下し、6戦全勝、文句なしの結果でアメリカ行きを決めた。

次はアメリカのドジャー・スタジアムに場所を移し、プールFの2位チームとの対戦となる。ここで勝利を手にすれば決勝へ進み、2大会ぶりの世界一への挑戦権を手にすることができる。世界一まであと2勝。慣れない舞台でも侍としての意地を見せ付け、何としてでも世界一の栄冠に輝いてほしい。