「楽天スーパーナイター」として東京ドームで行われている楽天とオリックスの一戦。今カード2連敗を喫している楽天は、岸投手に挽回のマウンドを託す。ここまで3勝1敗、防御率1.76と抜群の安定感を見せているだけに、満員の東京ドームで勝利を飾りたい。対するオリックスもエース・西投手をマウンドに送る。今日は両投手の投球がどのような結果を呼びこむか、注目だ。

岸投手は、伸びのある直球とチェンジアップ、カーブを中心に、4回までオリックス打線を1安打に抑える好投を見せる。対する西投手も、抜群のコントロールで厳しいコースを攻め、楽天打線に的を絞らせない。前半戦は両エースの好投が光り、スコアボードに0が並んだ。

息の詰まるような投手戦の均衡が破られたのは5回裏だった。1死から6番・内田選手が四球を選ぶと、7番・岡島選手の打席でスタートを切る。ここで岡島選手に左中間を破る適時二塁打が生まれ、内田選手は一気に本塁まで生還。1点を先制すると、2死から田中選手にも適時打が飛び出しさらに1点を追加。リードを2対0の2点に広げた。

岸投手に抑え込まれていたオリックスだったが、7回表に反撃に出る。1死から4番・ロメロ選手が二塁打を放つと、2死から6番・T-岡田選手が中前にはじき返す適時打を放って1点を返した。

しかし、楽天が試合を決めにかかる。8回裏、今江選手の四球とペゲーロ選手の安打で1死1,2塁の好機を作ると、2死から6番・渡辺直選手が前進守備の外野を破る走者一掃の適時三塁打。2点を奪った楽天が、リードを3点に広げた。

1点こそ失ったものの、岸投手は以降は完全に立ち直る。特に直球は、回を追うごとに威力を増していった。9回表のマウンドにも上がると、オリックス打線を危なげなく3人で仕留め、4対1で楽天が勝利した。

岸投手は、9回、被安打4、6奪三振、1失点の好投で今季2度目の完投勝利。完璧な投球で、カード3連敗を阻止した。敗れたオリックスは、粘投を見せる西投手をまたしても打線が援護できなかった。