佐々木朗はここまで4試合31イニングを投げ56奪三振
千葉ロッテの佐々木朗希投手が、シーズン序盤から異次元の投球を見せている。10日のオリックス戦では日本タイ記録の19奪三振で完全試合を達成。17日の北海道日本ハム戦でも8回をパーフェクト、14奪三振の快投だった。“完全投球”がどこまで続くか注目される一方、奪三振率も突出。歴代のシーズン記録を大きく上回りそうなペースで量産している。
開幕からここまで4試合連続2桁奪三振をマークし、球団では1994年、95年の伊良部秀樹投手に並ぶタイ記録となっている。ちなみにプロ野球記録は2017年に楽天の則本昂大投手がマークした8試合連続。メジャー記録は2019年、アストロズのゲリット・コール投手(現ヤンキース)の9試合だ。
佐々木朗は3月27日の楽天戦で10奪三振、4月3日の埼玉西武戦で13奪三振、10日のオリックス戦で19奪三振、そして17日の北海道日本ハム戦で14奪三振を奪い、ここまで31イニングを投げ56奪三振をマーク。奪三振率は驚異の「16.26」となっている。このまま怪我なく、1年間、先発ローテを回れば歴代の“ドクターK”たちを超える可能性を秘めている。
奪三振率は「(奪三振数×9)÷投球回数」で出すことができ、投手が1試合(9イニング)でどれだけ三振を奪うかを現わす数値となっている。
ここまでの奪三振率歴代1位は2019年の福岡ソフトバンク・千賀滉大投手がマークした11.33。この年は開幕から5連勝をマークするなど、11試合連続でクオリティスタート(QS)を達成するなど安定感抜群の投球を見せ、9月6日の千葉ロッテ戦では令和初のノーヒットノーランも記録し日本シリーズ3連覇に貢献した。
ちなみにシーズン最多奪三振は1968年に阪神・江夏豊投手の401奪三振。この年の江夏は49試合(37先発)に登板し26完投、25勝12敗、329イニングを投げている。現代の野球は投手分業制が当たり前となっており、登板間隔も中6日が主流で、この記録を更新することは不可能ともいえる。
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