鷹・藤本博史監督流「攻める野球」のカギ握る6番打者。浮上する松田宣浩&中村晃の併用策

2022.3.18(金) 13:38 Full-Count 藤浦一都
福岡ソフトバンク・松田宣浩(左)と中村晃※写真提供:Full-Count(写真:藤浦一都)
福岡ソフトバンク・松田宣浩(左)と中村晃※写真提供:Full-Count(写真:藤浦一都)

藤本監督「6番はしっかりと打点を挙げられる打者」

 PayPayドームで16日に行われた阪神とのオープン戦に6-9で敗れた福岡ソフトバンク。先発・松本裕樹の乱調で序盤に大量リードを許す展開になったが、8点を追う4回に6連打で6点を奪うなど打線の状態は上向いてきた。「こういう形を続けていきたい」と語る藤本博史監督が理想とする打線とは。

 藤本監督は春季キャンプの頃からクリーンアップをある程度固定して戦うと明言していた。3番・柳田悠岐、4番・グラシアル、5番・栗原陵矢というラインナップだ。この日の4回、2番・佐藤直樹の中前に落ちる“ポテン二塁打”をきっかけに、柳田とグラシアルが連続タイムリー二塁打、そして栗原がオープン戦1号2ランと、クリーンアップが見事に機能した。そして「6番・一塁」で出場した松田宣浩が右越え1号ソロで続き5点目。7番の今宮健太も左前打を放ち、この回の6点目に繋げた。

 クリーンアップに続いた6番・松田の働きも大きかった。阪神の先発左腕・伊藤将司からオープン戦25打席目で放った1号弾を「シーズン入る前に1本打つか打たないかは大きく違う。しっかり反対方向に強い打球を打てた」と振り返った。

 藤本監督が目指す「取れる時に1点を取りにいく野球」においてクリーンアップが担う役割は大きい。さらに下位へ繋ぐ6番打者こそが“真の打線”となるためのカギを握っていると指揮官は語る。「6番はチャンスで回ってくることが多いので、しっかりと打点を挙げられる打者。今日のような左投手相手であれば松田が役割を果たしてくれているし、中村晃も状態が上がってきている。そこ(6番)も左右(での使い分け)かなと思う。僕は左右のこだわりって好きじゃないけど、誰も(競争を)抜け出してくれないので、そういう風になってくるのかな」と見通しを口にした。

選択肢を増やした松田の“意識改革”と一塁挑戦

 指揮官は当初、「中村晃が6番に入るのが理想」と語っていた。左右に打ち分けられる高い打撃技術で走者を還す。あるいは持ち前の選球眼や粘りで四球をもぎ取りチャンスメークする。両方を兼ね備えた32歳の中村晃が6番に座れば、打線がより繋がるという思惑だ。

 そこに、“ライバル”として現れたのが38歳の松田だ。今季の松田は「1本のホームランより3本のヒット」をモットーとし、ヒット数や打点によりこだわりを見せている。オープン戦でも右方向への強い打球が増え、16日時点で打率.280(25打数7安打)をマーク。本職の三塁だけではなく一塁にも挑戦し、ここまで無難にこなしている。

 中村晃の打撃の調子が上がらない中で、松田の意識改革と一塁挑戦によって6番打者の選択肢が増えたというわけだ。もちろん、藤本監督が言うように中村晃も徐々に調子を上げてきている。ここまでのオープン戦の打率は.240(25打数6安打)。13日の東京ヤクルト戦で2安打2打点、15日の阪神戦でもセンター前にクリーンヒットを放った。

 世代交代がテーマとされる今季の福岡ソフトバンクにあって、キーとなる6番候補に実績ある中村晃や松田の名前しか挙がらないのは問題でもある。本来であれば“藤本チルドレン”ともいえる上林誠知やリチャードが競い合う打順なのかもしれない。いずれにせよ、今季のスローガン「もっと!もっと!もっと!」を具現化するであろう存在の6番打者こそ、打線のキーマンとなりそうだ。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

記事提供:Full-Count

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