移籍2年目の今年が勝負! 2021年にトレードで移籍した選手たちを振り返る

2022.3.19(土) 07:00 パ・リーグ インサイト
千葉ロッテマリーンズ・国吉佑樹投手(C)パーソル パ・リーグTV
千葉ロッテマリーンズ・国吉佑樹投手(C)パーソル パ・リーグTV

 2021年はプロ野球全体で9件のトレードが行われ、11選手がパ・リーグ球団に移籍した。そこで球団ごとに昨季トレードで移籍してきた選手たちを紹介。移籍前後の働きを振り返りながら、今季を展望する。

セ・リーグ球団との効果的なトレードで戦力アップを果たした千葉ロッテ

 千葉ロッテは6月中旬に立て続けにセ・リーグ球団との2件のトレードで2選手を獲得した。

 まずは6月14日に有吉優樹投手との交換トレードで横浜DeNAから国吉佑樹投手が加入。移籍前までは防御率5点台と精彩を欠いていたが、トレードから2か月後の8月14日に移籍後初登板を果たすと、すぐさま勝ちパターンに定着した。状況によって最終回の重要な場面も任されるなど、首脳陣の信頼を勝ち取り、移籍後は25試合に登板して2勝0敗2セーブ17ホールド、防御率1.44の好成績。今季はシーズンを通して、昨季以上の活躍を見せられるかに期待がかかる。

 そして国吉投手の獲得翌日、加藤翔平選手との交換トレードで中日から加藤匠馬選手の移籍。加入当時は捕手陣の離脱が相次いでいたこともあり、移籍直後の6月19日にシーズン初出場。堅実なディフェンス面を武器に、最終的には57試合に出場するなど、後半戦の正捕手として君臨した。一方、打撃面ではプロ初本塁打を含む2本塁打を放ったものの、シーズンを通じて打率0割台と苦しんだ。不動の正捕手に向けては、さらなる打力アップを目指したいところ。

東北楽天は手薄だった右の和製大砲とベテラン捕手を獲得

 東北楽天は2月末と球宴前の7月上旬にそれぞれトレードを成立させた。

 まず、開幕前の2月27日に池田隆英投手との交換トレードで北海道日本ハムから横尾俊建選手が移籍。新天地では右の和製大砲として期待され、開幕一軍入りを果たしたものの、シーズンを通しては出場30試合で打率.180に終わり、新人年以来となるノーアーチ。自身の愛称にもちなんでいる、おにぎりを握るパフォーマンスも披露できず、悔しいシーズンとなった。今季は背番号「30」から「61」に変更。気持ちを新たにして、自慢の長打力を発揮できるか。

 また、球宴前の7月4日には巨人から金銭トレードで炭谷銀仁朗選手が加入した。3年ぶりのパ・リーグ復帰となった炭谷選手は7月6日に初出場を果たすと、埼玉西武時代の同僚だった岸孝之投手や涌井秀章投手と再びバッテリーを組んだことで話題となった。最終的に移籍後だけで51試合に出場。チームでは手薄な存在だったベテラン捕手の穴を埋めて出場機会を増やすこととなった。若手が目立つチームにおいては、炭谷選手の役割は重要なものと言える。今季も豊富な経験を活かしてチームに貢献していけるだろうか。

福岡ソフトバンクは再起をかける強打の地元出身外野手を獲得

 福岡ソフトバンクは7月2日に二保旭投手との交換トレードで阪神から中谷将大選手を獲得した。7月27日のエキシビションマッチでは本拠地で本塁打を放ち、加入直後からアピール。しかし公式戦再開後は一軍に昇格することができず、自身7年ぶりに一軍公式戦での出場はなし。チーム待望の右の大砲として激しい競争を勝ち抜きたいところ。今季こそは生まれ育った地元・福岡で輝きを放つことができるか。

北海道日本ハムは積極的なトレードで4選手が加入

 北海道日本ハムは開幕前から8月末の獲得期限までに成立した3件のトレードによって4選手を獲得した。

 開幕前の2月27日、横尾俊建選手との交換トレードで東北楽天から池田隆英投手が加入。オープン戦で好成績を残し、新戦力ながらも開幕ローテーションの座をつかむと、4月13日に自身3年ぶりとなる勝利をマーク。6月以降は勝ち星に恵まれず、最終的には3勝10敗の成績に終わったが、自身最多となる18登板で82.1回を投げ、一軍での経験を積んだ。今季はここまで練習試合でも好投するなど、順調な仕上がりを見せている。開幕から先発ローテーションを守り抜けるか。

 4月17日には、阪神から金銭トレードで谷川昌希投手がチームに加わった。4月29日の移籍後初登板は地元・福岡で1回2奪三振の好投を披露。5月1日には自身3年ぶりの白星も手にした。しかしその後は不安定な投球が続き、夏場以降は一軍での登板機会をつかめなかった。同郷の新庄剛志新監督からは、SNSで谷川投手の内角を突く強気な姿勢を評価されている。この期待に応えて、目標とする勝ちパターン入りを狙いたい。
 
 後半戦開幕直前の8月12日には埼玉西武から交換トレードで北海道に縁のある2選手が加わった。まずは移籍会見で父が北海道出身で、なじみがあることを明かした木村文紀選手。9月4日にシーズン初本塁打を放ったが、移籍後は23試合出場で打率.103で終えた。昨季途中に取得していた国内FA権を行使せずに、残留を表明。プロ16年目を迎える今季はファームからのスタートとなったが、巻き返しとなるか。

 北海道・厚岸町出身の佐藤龍世選手は8月20日に一軍登録されると、当日の試合で移籍後初安打をマーク。8月31日の試合では、移籍後初打点となる先制適時打を放ち、木村選手と初のお立ち台に。守備では本職の三塁ではなく二塁手として出場機会を得た。今季は練習試合初戦で一発を放つなどレギュラーの座を目指してアピールしている。

埼玉西武は課題だった中継ぎ左腕と若手内野手の獲得に成功

 埼玉西武は8月12日に行われた北海道日本ハムとのトレードで公文克彦投手と平沼翔太選手を獲得した。公文投手は9月18日の試合で移籍後初登板を果たすと、シーズン終盤にかけて貴重な左のリリーバーとしてブルペンを支え続けた。最終的に移籍後は14試合の登板で3ホールド、防御率0.79の好成績をマーク。移籍前における10登板、防御率3.68の成績から大きく向上させることとなった。今季は地元・高知で行われているB班キャンプからのスタートとなったが、チームでは左の中継ぎが不足しているだけに一軍復帰が待たれる。

 平沼選手はトレード直後の8月13日に一軍登録されると、21日の試合で初出場を果たし、二塁打で移籍後初安打をマークした。しかし、9月に抹消されて以降は再昇格できず、移籍後はわずか9試合の出場に終わった。今季は新型コロナウイルス感染により春季キャンプ途中合流となってしまったが、プロ初本塁打を放った地であるベルーナドームで躍動する姿を見せたいところだ。

トレードで加入した選手たちの2年目に注目

 昨季のトレードにおいては、国吉投手や炭谷選手のように移籍を期に出場機会を増やした選手もいれば、新天地でのチャンスを活かすことができなかった選手もいる対照的な結果となった。チームに加入して2年目となる今季は、どのような働きを見せるか。彼らの活躍に注目していきたい。

文・和田信

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