米球宴本塁打ダービー待望論も「まだそのレベルじゃない」
投打にわたる活躍で数々の伝説を生み出している大谷翔平投手。打者としては今季6本塁打を記録し、18日(日本時間19日)本拠地レイズ戦前のフリー打撃では513フィート(約156メートル)の衝撃弾を放つ圧巻のパワーを披露。7月のオールスター戦のホームランダービー出場の待望論が米国で沸騰している。
だが、球宴の花である本塁打競争出場に「まだそのレベルじゃない」と語る大谷のあまりの謙虚さに、地元記者は「600フィート(約183メートル)打たなければ納得しないのか」と愕然としている。
大谷は20日(同21日)の本拠地レイズ戦でメジャー移籍後最長となる7回2/3を投げ、6安打9奪三振2失点で今季4勝目を飾った。チームの6連敗危機を食い止めた二刀流スターに、試合後、地元メディアから7月にワシントンDCで行われる球宴でのホームラン競争参加について質問が寄せられた。
「その機会があればもちろん光栄なことだと思いますし、出てみたいなという気持ちはありますけど、まだまだ実力的には足りないと思うので、毎日毎日そこに出られるようにするわけではないですけど、ゲームで結果を出せるように頑張りたいなと思います」
昨年の球宴本塁打ダービー優勝者のジャッジが放った最長弾と同じ飛距離も…
規格外のパワーでも人気を誇る大谷は、敵地クアーズフィールドでのフリー打撃では3階席最後列に推定150メートルという驚愕の一発を放ち、話題を呼んでいた。そして、18日の本拠地エンゼルスタジアムのフリー打撃では巨大スクリーン直撃の圧巻弾を放っていた。球団はその翌日に異例の飛距離公式計測を行い、513フィート(約156メートル)と発表。これは昨年のホームランダービー優勝者したヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が、準決勝で放った最長弾と同じ記録だった。
だが、ジャッジと並ぶ大飛球を放ったにも関わらず、大谷はあくまで謙虚な姿勢を崩そうとしなかった。この発言に驚嘆したのは地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のマイク・ディジオバンナ記者だった。自身のツイッターで大谷の謙虚な発言を紹介した上で、「では、どうすれば彼はそのレベルに到達できるというのか? 600フィートのホームランを放たなければ納得しないのか?」とツイート。180メートル弾を打てば納得いくのだろうか――。地元記者もあまりに謙虚な男に驚きを隠しきれない様子だった。
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