3年春の選抜で4強、U-18侍ジャパンでもともに銅メダルを獲得
2021年の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が11日、都内のホテルで開催され、中大の古賀悠斗捕手は埼玉西武の3位指名を受けた。高校通算52本塁打に、二塁送球は1.8~1.9秒台をマークするなど強打強肩の古賀は、プロ入り後にかつての相棒との再タッグを夢見ているという。【山内亮治】
同大多摩キャンパス構内で会見を行った古賀は、「ホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。目標とするのは福岡ソフトバンクの海野隆司捕手。「プロに入ってからも感謝の気持ちを忘れず1年目から勝負して、正捕手を目指し頑張りたい」と新たなステージへの意気込みを口にした。
古賀は福岡大大濠高時代から、2年秋の明治神宮大会で4強、3年春の選抜8強、U-18侍ジャパンでも銅メダル獲得するなど活躍。清宮幸太郎や村上宗隆らは一足先にプロの門を叩いたが、古賀はプロ志望届を提出せず、大学に進学して4年後の「運命の日」を目指した。そして、同じ運命をたどったのが高校時代にバッテリーを組んだ法大・三浦銀二投手だった。
三浦は横浜DeNAから4位指名。プロでの直接対決のチャンスは交流戦となるが、古賀が思い描いていたのは別のビジョンだった。「最終的な考えを言うと、侍ジャパンなどでもう1度バッテリーを組みたい」。プロになった三浦の球を受ける自分の姿を思い浮かべていた。
高校時代に捕手に転身した古賀。最初にバッテリーを組んだ三浦を「自分を第1歩目から成長させてくれた存在」と認める。高校3年間だけでなく、大学進学後も2人はマメに連絡を取り合った。良い所があれば褒め、ダメなところがあれば指摘し合った。「野球のことを気軽に話せる仲」だからこそ、「プロ野球選手としてバッテリーを組みたい」との思いが強くなった。
今年のドラフトでは、市和歌山の小園健太投手と松川虎生捕手のバッテリーが揃って1位指名を受けた。2人と比べて指名順位は低くなったが、古賀と三浦の夢は終わらない。“福岡大大濠高バッテリー”は、新たな目標に向かって、歩み出そうとしている。
(山内亮治 / Ryoji Yamauchi)
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