7回途中1失点の好投も4勝目を逃した大谷、米紙「打者オオタニさえいれば…」
エンゼルスの大谷翔平が13日(日本時間14日)、本拠地ツインズ戦に先発登板し、7回途中を3安打1失点と好投した。降板した時点では1-0とリードしていたが、2番手ベドロジアンが2安打を浴び、大谷の四球で出塁した走者が生還。大谷に1失点がつき、白星も消滅した。それでもこの日の快投には本拠地からも大きな拍手が沸き起こり、現地メディアもその投球を称賛。同一試合で投手と打者両方をこなす「Xデー」を予想する声も出始めた。
二刀流右腕は今季メジャーデビューした相手先発ロメロとの投げ合いで圧巻の投球を見せた。6回まで毎回の11三振を奪い、無失点を継続。7回1死からモリソンに四球を与えたところで降板となったが、その際はファンからスタンディングオベーションが沸き起こった。その後、同点に追いつかれて大谷の4勝目はお預けとなったが、エンゼルスは9回、コザートのサヨナラ打で2-1と勝利。大谷の先発試合でチームは連敗を止めた。
この日は6回1/3を投げ、3安打11奪三振2四球1失点(自責1)。防御率は3.58まで向上した。打者としてもここまで打率.348、5本塁打、16打点。投打で飛躍する右腕について、同一試合で投手と打者を務める「Xデー」を予想する記事も出始めた。「同じ試合でショウヘイ・オオタニの投球と打撃を目撃する日はこれだ」と特集したのは地元紙「オレンジ・カウンティ・レジスター」電子版だ。
同紙はこの日7安打で2得点のみにとどまったエンゼルス打線に触れ、「もしも彼(大谷)を援護してくれる打者ショウヘイ・オオタニさえいれば……、オオタニはエンゼルスの指名打者として20試合で打率.348、本塁打5本を放っているのだ」とレポート。今後、同一試合で投手と打者両方を務める可能性を探った。
指揮官は慎重姿勢、「9月に我々が検討すること」も…
記事ではマイク・ソーシア監督が大谷の投打同時起用について慎重な姿勢を示していることを紹介。指揮官は「我々はそのシナリオも検討した。間違いなく、彼にはラインアップで打ってもらいたい。しかし、DHがなければ戦術的に不利となってしまう。もしも2回でマメができたり、球数がかさんで、5回で降板になってしまったら、ナショナル・リーグでの戦い方ができるほど、現時点での我々の戦力層は厚くはないのだ」とコメント。「投手・大谷」がDHを解除して打席に立つことになれば、代打として起用できる打者も限られてくることから、「(ロースターが拡大する)9月に我々が検討することだ。もしも、状況が深刻で、ラインナップに彼のバットを必要とするなら、だ」とも話しているという。
一方で同紙は「監督はナ・リーグの球場で打席に立つ可能性にも含みをもたせた」と、指揮官が交流戦で投打同時起用に踏み切る可能性も伝えており、指名打者制のないナ・リーグの敵地戦が7月13日から15日までのドジャース戦、8月13日から15日までのパドレス戦、8月21日と22日のダイヤモンドバックス戦となることを紹介している。
すでに大谷が北海道日本ハム時代に経験した“リアル二刀流"はメジャーでも実現するのか。全米も「Xデー」に注目し始めている。
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