「これからも期待に応え、積み重ねる」。栗山巧 2000安打達成の記者会見全文

2021.9.4(土) 23:30 パ・リーグ インサイト
栗山巧選手 写真:球団提供
栗山巧選手 写真:球団提供

 9月4日楽天生命パーク宮城で、球団生え抜き選手として初となる2000安打を達成した栗山巧選手。代表質問による記者会見の様子を動画配信しているが、その後行われた共同会見の模様を、テキストでお伝えする。栗山選手のストイックな姿勢や、花束を渡した中村剛也選手と対戦相手となった元同僚たちへの思いに触れて、栗山選手がチームメイトやファンから愛される理由を知り、よりいっそうの声援を送っていただければと思う。

◇ ◇ ◇

ーーあと1本ということで意識していたところはあったか。

そんなに意識をしていた訳ではなく、本当にこう、集中していく中で結果的に達成できればいいなと、それくらいの気持ちでした。

ーー6回には犠牲フライを打った。普段通りというかたちだったか。

そうですね。その打席その打席で自分の仕事がしっかりできるように。そのなかで1本という意識で。あの犠牲フライもよかったですね。

ーー牧田投手からHRを打ちたいということだったが、結果的に栗山選手らしい逆方向への強い当たり。この1本が2000安打というのはどういう気持ちか。

イメージしていたのが、岸くん(岸孝之投手)の代名詞であるカーブ。これをレフト前に打つと。そういうイメージをずっと持っていて、で牧田(牧田和久投手)に代わったので、牧田からはHR打ちたいなと(笑)。と思ったら、カーブをレフト前に打って、バッティングというのはなかなか思うようにいかへんし、自分の意志とは反対に、そういうのが出るんだなっていうそんな感じでした。でも、結果的にずっと練習してきて、逆方向にいいヒットが出たというのは、身についていたというか、そういうことを実感できたので嬉しく思います。

ーーバッティングの難しさを感じたか。

今回はおもしろさを感じました。自分はHR打とうと思っているのにね。全く意識していないボールをうまいこと自分の理想通りなバッティングができるなんて、もうこんなことがあるんだなと、おもしろいと思いました。

ーー岸投手、炭谷銀仁朗選手、牧田投手と、西武時代のバッテリーとあたったことについて。

終わってみて今となってみれば、一緒に戦った仲間のバッテリーから打てたというのは、嬉しく思いますけど、ゲームの時はそんなに考えている余裕もないし、そんなふうにもいつも思っていないので。まぁ結果終わってみたら、彼らからいいヒットが打ててよかったと思います。

ーーボードを掲げるまでは表情をそんなに崩さなかったが、炭谷選手が来たときに笑顔があり、中村剛也選手でさらに笑顔になったが心境の変化は。

いやなんか、銀仁朗がニタニタ寄ってきたからおかしくなっちゃって、「よかったですね」とか言うから『何がよかってん』と思いながら「お前も頑張れよ」なんて言ってるうちにリラックスしましたね(笑)

ーー中村選手の表情は?

自分のことのように喜んだ表情を見せてくれて嬉しかったです。

ーーこれまでずっと2000本を意識してきた。

どちらかと言ったら、これからのことのほうが本当に勝負だと思いますし、これからどうだけできるか、ファンの皆さんの期待に応えられるかというのは価値あることだと思うので、これからより気を引き締めて、そういう打者だというふうに見られると思うので、よりハードルが上がって、求められるものも大きくなっていくんだと思っています。

ーー「これからを期待してもらいたい」という言葉が非常に印象的。

日頃から思っているんですけど、どんな選手になりたいって言われると、やっぱり、大きな声援をもらえる選手になりたい。今はコロナということもありますし、声を出せないという環境ではありますけど、みんなのもっと大きい期待をもらえる、またその期待に応えられる選手になりたいです。

ーー記念のボールはどうするか。

どうしましょうか。これからゆっくり考えます。

ーー球場には誰が来ていたか。

両親と、トレーニングの面倒を見てくれている代表と、息子です。

ーーご家族の前で達成。

そうですね、よかったなと思います。それ以上はないですね。本当によかったと思います。

ーー2000安打、今振り返るとどうだったか。

通過点だと思うし、これからはまさに勝負が始まると思うんで、通過点だったと今後も胸張って言えるように頑張っていきたいと思います。

ーーバッティングに関して、どういうことができたら満足なのか。

いやぁどうなんでしょ。ここで1本打ってほしいというところで1本打てる、そんな選手でありたいと思いますし、その先に速い打球を打ちたいとか、いろんなことがありますけど、一番はみんなに期待される場面で、どんなヒットでもいいから打ちたい。もうそれが目指すところだと思います。

ーーファンの方に打った喜びを伝えたいとおっしゃっていたが、あらためてファンの方々への思いとは。

いい時も悪い時も応援していただいて、僕も今の成績に満足していないですし、そんな時でも応援してくれるそういうファンの皆さん。また、ライオンズファンの皆さんに、僕のあの感じから読み取ってほしいんですけど、本当に「ありがとうございました」というその言葉と、これからの野球に対する姿勢とか、これからも応援してもらいたい。「よろしくお願いします」。そういう「ありがとうございます」と「よろしくお願いします」という気持ちをファンの皆さんに言いたいことです。

ーー中村選手からグラウンドで祝福を受けた時の気持ちをあらためて。

なかなかないことだと思いますし、20年一緒にプレーしてきて同じユニフォームでやってきて、こうやって花束もらえたというのは、本当に嬉しかったですし、今度は逆の立場で僕が花束を渡したいなと。その時までお互い頑張っていければいいなと今日思いました。

ーー(直近は中村選手の)450号か。

おかわりがどこを目指すか、どこで花束が欲しいかわかりませんけど、彼がそういう花束をもらいたいなというときに、次は僕が渡せたら嬉しいなと思います。

ーー中村選手に花束を渡された時が、特に笑っているように見えた。

誰かが花束を持ってきてくれるんでしょうけど、さんぺいがきたかと思って。選手会長の森(友哉)とか、いろんなパターンが考えられるじゃないですか。変な光景でしたね。僕の中では。おもしろかったというか、ありがとうって気持ちと。

ーーどのような会話を?

さんぺいとの? 「おめでとう」って言ってくれたので、「ありがとう」と。「さんぺいも頑張ってくれ」と。はい。そういうやりとりでしたね。

ーー中軸で達成したという嬉しさは。

そうですね……あまりそういうふうには考えたことなくて。はい。まぁでも必要とされる、今日の試合スタメンで行ってくれと指名をもらったら全力で行きたいと思いますし、仮にそうでなかったとしても、全力でやりたいですし。主力として……うん……どちらにしても嬉しいというかね。すみません、あまりそういうふうに考えたことがなかったので。

ーー記録はレフト前ヒット。ずっと練習をしてきたということで、当時のことや練習してきたことを思い出したりしたのか。

そうですね、嬉しいですね。ずっと練習してきたことがああやって結果として、節目のときにそういうヒットが出るということは、身についていたものもがあるってことで、それが結果として出て嬉しく思いますね。

ーー気持ちを平常心で淡々とやっていくのは、意識してやっているのか、身についているものなのか。メンタルの調整について。

どっちなんすかねぇ。できる限り平常心でやりたいと思っていました。若い頃からどっちかって言ったら感情が波があって悔しいとか嬉しいとか、こういう波があるほうなので、できれば平常心でやりたいと。それを年々重ねていくにつれて、そんなに意識しなくても、バンバン切り替えれるようになってきたというか、あかんかっても次、よかっても次とここ最近は特にそう思いますね。割と自然なのかもしれないです。最近は。

ーー最後の打席でHRを狙ったということだが、普段の試合ではそういうことはあるのか。

そうですね。複雑なバランスなんですけど、1打席1打席ヒットを打ちたいじゃないですか。で、欲しがってもヒットってでえへんし、岸くんの時に、岸くんのカーブをレフト前に打ちたいと思っていて、犠牲フライはいいのありましたけど、3打席ヒット出なくて、ここは牧田、思いっきり引っ張ってHRくらいのほうが、選択としては後悔せえへんのかなと。そこで小さい打撃してしまって、また明日の試合に引きずるような打撃になってしまったら、明日もつまらん打席になるなぁと思って。だからHR狙うというのはそんなにないですけど、いろんなバランスの中で、それくらいの気持ちでいったほうがいいんじゃないか。で、結果的に自分の思いとは逆で変化球をレフト前に打ったっていう(笑)

ーー割とレアケース?

そうですよね。やっぱり今日の試合のムード的にも、楽天にバババンと打たれて、明日に向けてもグワっというのがないと、向かっていく姿勢という意味でもないと思うし、なんかこう闘争心を持った打席にしたいというのがあって。いろんなバランスが複雑に入り混じった打席でしたね、本当に。

ーー楽天生命パーク宮城の思い出は。

どの球場も縁があると感じますし、思い入れはあるんですけど、仙台って割といいイメージがあるんすよね。初めてオールスター、1回しかないんですけど(笑)、オールスターの会見させてもらったのも仙台でしたし、田中(将大)投手から、球団8000号HR打ったのも仙台ですし、非常に縁はなくはないかなと感じる球場です。

ーー次なる目標の数字は。

あえて目標の数字はないです。先ほども言いましたけど、ファンの皆さんに期待されるようなそういう打席で自分の全力で結果を出したい、期待に応えたいと。その積み重ねをこれからもしていきたいというのが目標ですね。

栗山巧選手の連盟表彰記録達成シーン
【5回裏】ライオンズ・栗山 通算2000試合出場達成!! 2021/6/12 L-D
【1回裏】さすがの信頼と実績!! ライオンズ・栗山 球団タイ記録となる通算60犠飛を放つ!! 2020/10/22 L-M
【1回裏】ライオンズ・栗山 記念の通算300本目の2ベースは貴重なタイムリー!! 2017/7/2 L-Bs
《THE FEATURE PLAYER》L栗山 最多安打記録更新へ… チームの苦境に奮い立つ男

関連選手記事/PLAYER

関連チーム記事/TEAM