山田修義〜月間18登板のNPB記録保持者。崖っぷちから復活した生え抜き左腕~(オリックス・バファローズ)【インサイト的選手名鑑】
パ・リーグ インサイト
2021.7.28(水) 22:30
山田修義(やまだ・のぶよし)/投手
#57/1991年9月19日生まれ
184cm・90kg/左投左打
福井・敦賀気比高校から2009年ドラフト3位でオリックス・バファローズに入団。高校時代は、キレの良い直球と落差の鋭いカーブで注目を集め、2年春、3年夏の2度甲子園に出場。3年夏の県大会では38イニングで49奪三振をマークするなど、高い奪三振能力が評価されていた。2学年後輩にチームメイトの吉田正尚選手がいる。
高卒1年目からウエスタンで13試合、54イニングを投げ、防御率3.33の好成績を残すと、9月には一軍デビュー。3回1失点とまずまずの投球を見せるなど、プロ生活を順調に切ったかと思われた。
しかし、その後は苦しい日々が続き、2014年には、トミー・ジョン手術も経験。16年には念願のプロ初勝利を挙げたものの、2勝7敗と満足いくような数字は残せなかった。17年には、4試合で0勝3敗防御率8.76と厳しい投球が続き、崖っぷちにまで追い込まれる。
転機となったのが9年目の2018年だ。8月2日に一軍昇格されると、左の中継ぎとしてフル回転の活躍。キレのあるスライダーを武器に月間登板記録の18試合登板を果たすなどタフさを印象付けた。およそ2か月の実働期間ながら30試合に登板し、11ホールドポイント、防御率3.80の好成績でブルペン陣を救った。
2019年は夏場の7月に再昇格すると、40試合で防御率3.56と2年連続のフル回転。迎えた2020年は、開幕一軍メンバーに名を連ねると、ほぼ一年間一軍に帯同。キャリアハイかつチームトップの48試合でチームトップタイの22ホールドポイントを挙げるなど、接戦での登板機会も増加し、飛躍のシーズンとなった。
2021年も開幕から活躍を続け、28試合。防御率3.04で前半戦を終えた山田投手。貴重な中継ぎ左腕として、そしてブルペンリーダーとして、生え抜き左腕にかかる期待は大きい。
【2020年一軍成績】
48試合4勝5敗 39.1回 44奪三振、防御率3.89 WHIP1.42
文・岩井惇
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2020年のバファローズシーズンレビュー。山田投手をはじめ、奮起した中継ぎ陣について記載がある。
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各球団の「左キラー」事情を確認。オリックスでは、山田投手のほか、海田投手、齋藤投手についてまとめられている。
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