5月9日、NPBより2018年3,4月度の「日本生命月間MVP賞」受賞選手が発表された。セ・リーグは阪神・メッセンジャー投手、巨人・坂本選手が受賞。そしてパ・リーグからは、埼玉西武・多和田投手と山川選手の2人が受賞した。パ・リーグ受賞選手の成績は以下の通りだ。
【投手】
埼玉西武・多和田投手(自身初)
3,4月成績:5試合、5勝0敗、35回、22奪三振、防御率2.06
昨季は故障にも苦しみ、5勝5敗でシーズンを終えた多和田投手。しかし、今季は開幕第2戦に先発し、6回無失点の好投で勝利すると、そのまま開幕5連勝をマークする大活躍を見せた。エース・菊池投手も同様に開幕5連勝を飾ったが、安定感では菊池投手以上の信頼感だったとも言えるだろう。
特に4月14日の楽天戦では、チーム一番乗りとなる完投勝利をマーク。独特のフォームから投じる浮き上がるような直球と切れ味抜群のスライダーを軸に、相手打線をわずか4安打に抑え込んだ。また、今季は打線の強さが目立つ埼玉西武だが、多和田投手は4月終了時点で防御率2.06と抜群の安定感で、その援護に応える投球を見せた。
会見では、「野球をしている中で取れるか取れないか、難しいものなので、取れてうれしい」と受賞を喜んだ。
多和田投手の背番号「18」は、かつて中日・松坂投手や千葉ロッテ・涌井投手などが背負っていた伝統ある番号である。菊池投手とともに獅子の新たなエースとなれるか、これからの投球にも注目していきたい。
【野手】
埼玉西武・山川選手(自身3度目、2017年度8月度から3連続)
24試合、83打数28安打、33打点、11本塁打、打率.337
昨季は「炎獅子ユニホーム」を身にまとってからの驚異的な活躍で、4年ぶりのAクラスに大きく貢献した山川選手。オフには侍ジャパンの4番を務めて本塁打を放つなど、今や球界屈指の長距離砲に成長した。昨季は不振に苦しんだ3,4月だったが、今季は開幕からパワー全開。まさに絶好調の活躍を見せ、チームの好発進を大きく支えている。特に、打点と本塁打数はリーグトップを独走中だ。
3,4月で山川選手が異次元の活躍を見せたのは、4月25日の福岡ソフトバンク戦だ。昨季、敵地・ヤフオクドームで大きく負け越していただけに、大きな注目の集まった一戦だった。この試合で山川選手は2本塁打、7打点の大活躍を見せて、チームの大勝に大きく貢献した。落とすことが許されない試合で、最高の結果を残したと言えるだろう。
会見では、「今回は正直、狙っていた」とコメント山川選手。リーグ屈指の得点力を誇る埼玉西武打線の中心にどっしりと座り、もはやチームに欠かせない存在となった。これからの長いシーズン、その打撃でチームを力強く牽引してもらいたい。
中部商高、富士大学と同じチームでプレーしていた多和田投手と山川選手。これからも獅子の攻守の要として、この2人から目が離せない。
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