宮城大弥~大ブレイクを果たした2年目サウスポー。緩急自在の投球が光るドクターK~(オリックス・バファローズ)【インサイト的選手名鑑】
パ・リーグ インサイト 成田康史
2021.7.24(土) 23:00
宮城大弥(みやぎ・ひろや)/投手
#13/2001年8月25日生まれ
171cm・80kg/左投左打
沖縄・興南高校から2019年ドラフト1位でオリックスに入団。高校時代は1年生時からベンチ入りを果たし、2年連続で夏の甲子園に出場。2019年にはU18侍ジャパンにも選出され、3試合で防御率1.04という好成績を残した。
ルーキーイヤーの2020年は、チームの育成方針から6月の開幕をファームで迎える。6月25日の初登板では3回2失点ながら、4奪三振を記録して早速大器の片りんを見せた。続く7月は3試合に登板して2勝0敗とリリーフ起用から結果を残すと、8月からはファームの先発ローテーションに定着。9月までに11試合に登板し、5勝2敗、防御率2.90という成績を残し、プロでの活躍に向けて着々と経験を積んだ。
そして10月4日、京セラドーム大阪で行われた楽天戦で待望の一軍初登板を迎える。楽天打線を相手に2点を失ったものの、4つの三振を奪うなど堂々たる投球を披露。白星こそ付かなかったが、5回2失点の好投でチームの勝利に貢献した。続く18日の埼玉西武戦では、自己最長の6イニング、102球を投じて3失点と試合をつくったが、またしても白星を挙げることができず。10月は2試合で0勝1敗、防御率4.09という成績で終えた。
そして本拠地最終戦となった11月6日の北海道日本ハム戦、初回に2点を失ったものの5回3失点と試合をつくり、7三振を奪って持ち味を発揮。味方の援護にも恵まれて、2020年の高卒新人で一番乗りとなる勝利を挙げた。山崎勝己選手の引退試合ともなったこの一戦、大先輩を送り出す好投はたしかな自信となったに違いない。
1年目を終えて3試合で1勝1敗、防御率3.94、16回を投げて16奪三振と十二分に存在感を発揮したシーズンとなった宮城投手。伸びのある直球にスライダー、カーブ、チェンジアップを交えた緩急自在の投球で、高卒1年目からプロの世界でもしっかりと爪痕を残したと言える。
そして迎えた2年目の今季は、オープン戦3試合で防御率1.13の好成績を残し、開幕ローテーション入を果たすと、目を見張るような投球を披露。勝ち頭としてチームを引っ張り、前半戦は14試合に登板して9勝(リーグ1位タイ)1敗、94.1回(同2位)94奪三振(同2位)、防御率2.10(同2位)の成績をマーク。マイナビオールスターゲーム2021では、今季からNPBに復帰した楽天・田中将大投手に10万票以上の差を付け、先発投手部門のファン投票で1位を獲得した。投手部門のタイトルを争う山本由伸投手とともに後半戦も白星を重ね、チームを優勝に導きたい。
【2020年一軍成績】
3試合1勝1敗 16回 16奪三振、防御率3.94 WHIP1.56
文・成田康史
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