ロッキーズ戦前のフリー打撃で約150メートルの特大柵越えを放つ
エンゼルスの大谷翔平選手は8日(日本時間9日)、敵地で行われたロッキーズ戦でスタメンから外れ、代打での出場となった。2点ビハインドで迎えた7回1死二塁で、ブラッシュの代打として打席へ立ったが、ロッキーズ先発グレイのボールに一ゴロに倒れてヒットを放つことは出来なかった。
代打での打席では快音とはならなかった大谷だが、試合前のフリー打撃では、敵地に衝撃を与える特大アーチを放った。“マイルハイ"と呼ばれる標高1600メートルの高地に位置しているロッキーズの本拠地クアーズフィールド。気圧が低く打球の飛距離が出やすいとされ、大谷も柵越えを連発。その中には右翼スタンド3階席まで届く、飛距離約150メートルという超特大弾を放った。
この規格外のパワーには、ロッキーズが本拠地を置くコロラド州の地元メディアも衝撃を受けた様子。地元紙「デンバーポスト」でスポーツコラムニストを務めているマーク・キズラ氏は「オオタニがクアーズフィールドで打撃練習をする際、ロッキーズは彼にダメージデポジット(損害補償金)を払わせるべきだ」とするユニークな見出しで、大谷のバッティングの凄さを伝えている。
記事の冒頭、キズラ氏は「人生が終わりを告げる前に、中国の万里の長城を上り、アイスランドのオーロラを見ながらダンスをし、クアーズフィールドでのショウヘイ・オオタニの打撃練習を見るべきである」とし、人生で1度は目にするべき価値があるものだと、万里の長城、オーロラとともに、大谷翔平の打撃練習を挙げている。
ロッキーズの本拠地であるクアーズフィールドは右翼スタンドだけが3階建の構造となっている。これについて、キズラ氏は「ロッキーズのオーナーであるディック・モンフォートが右翼スタンドにルーフトップを設置した本当の理由を、私は今になって理解したのだ。このア・リーグの新たな衝撃とも呼べる選手が(デンバー州の北に位置する)ワイオミングに打球をかっ飛ばすのを防ぐためだけのものなのだ」とし、その衝撃の大きさを例えている。
「打撃練習の最中に、彼は球場のスタンド上段部に何度も強打を放った。そのエリアは、ショウヘイ・パーティー・デッキと改名されるべきなのである」とも記事中で“提言"しているキズラ氏。「あなたのバケツリスト(亡くなる前にやっておきたいことを書き留めたリスト)に、ロドでのオオタニの打撃練習を加えてみようではないか」と、コラムを締めくくっている。
驚愕のプレーが随所に見られるMLB。普段からそのプレーを目にし、眼の肥えた米国メディアに、ここまで言わしめる大谷翔平は、やはり凄いと言わざるを得ないだろう。
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