地元紙がマリナーズナインに質問「なぜ他の選手は二刀流を採用しない?」
エンゼルスの大谷翔平投手は6日(日本時間7日)の敵地マリナーズ戦で6回0/3を6安打2失点6奪三振と好投し、3勝目(1敗)を挙げた。4日(同5日)には打者としても4打数2安打1四球1打点1得点と活躍した二刀流について、マリナーズナインはここまでの活躍に感嘆している。地元紙「ニュース・トリビューン」が伝えている。
大谷はここまで打者として16試合に出場し打率.339、4本塁打14打点、投手としては5試合に登板し、3勝1敗、防御率4.10の成績を残している。同紙がこの特集を組んだのは6日の登板前だったが、開幕から二刀流を成功させ、和製ベーブ・ルースと称賛される23歳のルーキーについて、マリナーズナインに「なぜ他の選手は二刀流を採用しないのだろうか?」と質問している。
昨年途中にトレードで加入したマルコ・ゴンザレス投手は、大学時代は投手と一塁手を兼任する“二刀流"だったことを紹介。大学野球では、二刀流で活躍した選手に贈られるジョン・オルルド賞を受賞した逸材だった同投手は「毎日プレーして5試合毎に投げるのと、週に3、4試合プレーするのとは違う。本当に本当に本当に特別な選手でないのであれば、二刀流がこなせるかどうか分からないよ」と、メジャーリーグでの二刀流の難しさを口にしたという。
ゴンザレスは大谷の“虜”!?「テレビでオオタニを目にすると、見入ってしまうんだ」
まるでテレビゲームのように投打で最高峰のプレーを見せる大谷は、開幕から全米にセンセーションを与えている。ゴンザレス自身も記事の中で「興味がある。テレビで大谷を目にすると、見入ってしまうんだ」と"虜"になっていることを明かしている。
また、右腕のマイク・リークも「推奨するよ。もし才能のある二刀流選手がリーグにたくさんいたら、良いと思わない?」と語り、「大谷には毎日プレーするところまでたどり着いてほしい。彼には投げてほしいし、チームにはポジションを取り上げないでほしい。それが野球の楽しさの一部だと思う」と称賛したという。
そして、大谷は敵将も認める存在だ。現役時代は捕手としてプレーしたスコット・サービス監督は、メジャーリーガーのほとんどが成長過程のどこかで二刀流を経験していることを指摘。それでも、最高峰のメジャーの舞台で結果を残し続けるルーキーには「若くして両方でき、両方で結果を出すことは今までに見たことがない。現時点で彼は二刀流ができると示している」と賛辞を惜しまない。特集からは、マリナーズの選手やスタッフが大谷に一目を置いている様子が伝わってくる。
この3連戦では、大谷が打者として出場した第1戦、投手として出場した第2戦でエンゼルスが勝利。本人は第3戦の試合後、第一声で「まずは勝てて、カード勝ち越しできてよかったなと思ってます」と話したが、チームに与える影響はすでに絶大。二刀流右腕の存在感が日に日に大きくなっている。
記事提供: