1番から5番までが打率3割超え、6番外崎までが打率10位以内
獅子の勢いが止まらない。ゴールデンウィークの9連戦を終えて23勝7敗、貯金は今季最多の16。12球団でただ1チーム、まだ1桁敗戦の7敗だけしか喫しておらず、2位の北海道日本ハムに6ゲーム差をつけて、首位を快走している。
2連敗で迎えた3日のオリックス戦で11安打8得点で勝利すると、4日からの楽天3連戦に3連勝。5日の試合では2回に3点、3回に4点を奪って、楽天の則本昂大をノックアウト。16安打10得点を奪い取って大勝すると、6日も打線が大爆発。3回に3本塁打で6得点を奪い、4回にも3得点。先発の藤平尚真を早々にKOし、11安打11得点で2試合続けて大勝した。
超強力な打線が、いまの西武の好調を支えているのは周知の通り。6日の先発メンバーで見れば、1番の秋山翔吾が打率.372のハイアベレージを残しているだけでなく、2番以降も源田壮亮が.320、浅村栄斗が.312、本塁打&打点の2冠の山川穂高が.324、森友哉が.311と続く。外崎修汰の.289を挟み、栗山巧が.302、炭谷銀仁朗が.317、木村文紀が.381となっている。
栗山、炭谷、木村文の3人は規定打席未到達ではあるものの、スタメン9人中8人が打率3割超。唯一、3割に届いていない外崎でさえ、パ・リーグ打率10傑の10位に入る成績である。とにかく、とてつもない破壊力を持った打線である。
30試合終了時点で総得点は201点、シーズン958得点ペース
6日の楽天戦を終えた段階で、チームの総得点は早くも200点を突破し、201得点となった。1試合平均6.7点を奪っている計算となる。このままのペースでいけば、シーズン143試合で、958得点を奪うことになる。
長いプロ野球の歴史で、シーズンで最も得点を奪ったのは1950年の松竹ロビンズで、この時の得点数は908得点だった。主砲の小鶴誠が51本塁打161打点と大活躍するなど、強力打線を武器にセ・リーグを制している。パ・リーグ記録は、2003年のダイエーで822得点。「ダイハード打線」と呼ばれ、松中信彦、城島健司、井口資仁、バルデスの4人が「100打点カルテット」を形成し、圧倒的な攻撃力を誇り、パ・リーグ制覇、日本一にも輝いた。
現状では1950年の松竹や、「ダイハード打線」の2003年ダイエーを凌駕するペースで得点を叩き出しているライオンズ打線。まだ30試合を消化した段階で、長いシーズン、必ず打線の浮き沈みはあるだろうが、パ・リーグ記録はもちろん、シーズン最多得点記録の更新も十分に狙える。“史上最強打線”となる可能性を十二分に秘めている。
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