今季19試合に登板して失点はわずか1、防御率0.60と安定感は抜群
■福岡ソフトバンク 3ー1 埼玉西武(9日・PayPayドーム)
9日の埼玉西武戦に3-1で逆転勝ちした福岡ソフトバンク。このカード1勝1敗1分けの五分で終わり、5カード連続の負け越しは逃れた。同点で迎えた7回に柳田が勝ち越しの適時打を放ち、これが決勝打に。7回を無失点に封じた泉圭輔投手が今季初勝利を手にした。
この日が今季19試合目の登板となった泉。7回のマウンドに上がると、先頭の呉念庭を空振り三振に仕留め、愛斗を左飛、スパンジェンバーグを一ゴロに。テンポよく3者凡退に封じて、その裏の逆転劇を呼び込んだ。今季はまだわずか1失点だけ。防御率0.60と抜群の安定感を誇っており、今や福岡ソフトバンク救援陣に欠かせぬ存在となっている。
今季でチームは38試合目。そのちょうど半分に右腕は登板している。登板過多も心配されるが、泉自身は「全く疲れがないかと言えば、ゼロではないです。たくさん投げさせてもらっているというのは必要とされているということなので、自分の仕事を全うしたい」と意気込む。ホームゲームの試合前にはベンチ裏に設置されている酸素カプセルに入り、日々のストレッチなどの“セルフケア”を欠かさずに、疲労を溜めない工夫を凝らしている。
この日は女性向け人気イベント「タカガール・デー」。球場は女性ファンを中心にピンク色に染まった。泉は2019年の「タカガール・デー」でプロ初勝利をマーク。今季初勝利も「タカガール・デー」となり、通算3勝のうち2勝がこのイベント開催日となり「不思議な感じがしますけど、いつもと違う応援も味方しているのかなと思います」と笑う。
お立ち台で自身のグッズを宣伝「絶賛発売中のいずみんペンライトです」
決勝打の柳田とともに上がったお立ち台には、自身がプロデュースした“いずみんグッズ”の1つであるペンライトを持参した。昨オフの契約更改の席上で制作を要望したことから生まれたグッズで、ファンに向けて「絶賛発売中のいずみんペンライトです。皆さんご購入ご検討をお願いします。自分のグッズを広げてくれているファンを見て頑張ろうと思える。できればたくさんの人に買っていただきたいです!」とバッチリ“宣伝”した。
スタンドにはこの“いずみんグッズ”を手にするファンも多く目にするようになった。「たくさん売れるに越したことはないので、たくさん売り出してもらって、たくさん買ってもらって、少しでも応援してくれる機会が増えるといいな、と思います。右投手なので三塁側にグッズを手にしたファンがたまに見える。『あ、いるなー』と思いながら投げています。そう思っているときは大抵ボール球しかいかないんですけど(笑い)。でも、ありがたいことです」と泉は言う。プロデュースグルメの“いずみんカレー”の売れ行きも好調で、成績とともに上向きだという。
泉はお立ち台で「ウチには格好いい選手が沢山いますし、女性受けのいい球団だと思います。全国の皆さん、タカガールになってください!」とも。日本中に球団の魅力アピールしてみせ、ファンの笑いを誘った。救援陣の中でも大車輪の活躍を見せている泉圭輔。“愛すべきキャラクター”とともに、その存在に注目してもらいたい選手だ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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