勝率2割台でパ最下位に低迷する楽天、弱点は「打線」と「救援投手陣」!?

Full-Count 広尾晃

2018.4.28(土) 10:19

6勝16敗の勝率.273と苦戦、チーム打率.218は最下位

NPB各チームはペナントレースの7分の1程度を消化し、各球団の勢力図が明らかになってきた。パ・リーグでは、昨年は快調なスタートを切った楽天が6勝16敗、勝率.273で最下位に沈んでいる。

楽天の低迷の最大の原因は貧打だ。チーム打率.218は断トツで最下位となっている。

規定打席以上の打者の成績。

15位 岡島豪郎 .279 2本塁打5打点
22位 ウィーラー.239 1本塁打3打点
23位 茂木栄五郎.235 0本塁打4打点
24位 島内宏明 .227 1本塁打1打点
25位 アマダ― .225 4本塁打9打点
34位 銀次 .211 1本塁打11打点
38位 ペゲーロ .167 3本塁打11打点

開幕以来、レギュラーを固定しているが、ほとんどの選手のバットが湿っている。自慢の外国人トリオの本塁打は合わせて9本。埼玉西武・山川穂高1人の本塁打数と同じだ。今春、オープン戦で首位打者になった期待の内田靖人は3試合で9打数0安打、早々に2軍落ちした。新しい顔が出てきていないのも悩ましいところだ。

楽天のチーム防御率は3.57でリーグ1位。投手陣はまずまず頑張っているが、打線の援護がない状態だ。ただ、楽天は防御率の根拠となる自責点は83だが、失点は91。失策が絡むなど自責点にならない失点が多いのも事実だ。

昨年「勝利の方程式」を担った松井&福山&高梨が揃って防御率6点台

先発投手陣。

則本昂大 4試2勝1敗30回 防御率3.00
岸孝之 4試1勝1敗29回 防御率2.48
辛島航 4試0勝2敗24回2/3 防御率1.82
美馬学 4試0勝3敗20回 防御率6.75
池田隆英 4試1勝3敗19回2/3 防御率4.58
藤平尚真 3試1勝1敗18回1/3 防御率1.47

美馬と新鋭の池田の防御率が悪いが、Wエースの則本、岸をはじめ先発投手陣は十分に機能している。一流の先発投手陣だと言える。

問題は救援投手陣だ。

福山博之 11試1勝1敗0S2H 12回1/3 防御率6.57
釜田佳直 10試0勝0敗0S1H 11回1/3 防御率3.18
松井裕樹 10試0勝2敗2S1H 10回 防御率6.30
高梨雄平 10試0勝1敗1S1H 4回 防御率6.75
ハーマン 9試0勝1敗0S6H 8回 防御率3.38
菅原秀 7試0勝0敗0S0H 12回1/3 防御率1.46
濱矢廣大 7試0勝0敗0S0H 9回2/3 防御率3.72

昨年、ソフトバンクに次ぐ陣容としてペナントレースを引っ張った救援投手陣が崩壊している。福山、高梨、松井裕樹、昨年の絶対的な勝利の方程式を担った3投手が揃って防御率6点台。先発投手陣がリードを保ってセットアッパーに引き継いでも、リードを保てないケースが多いのだ。

昨年、楽天は143試合でリーグ2位の41セーブ、3位の104ホールドを記録したが、今季は22試合で3セーブ、11ホールドにとどまっている。

楽天の不振は、貧打と救援投手陣にあることがわかる。打線は、水物と言われる。今後、好調に転じる可能性は大いにあるが、救援投手陣は見直しが必要だろう。これまでの実績にこだわらず、思い切った登用や先発からの配置転換も含めた善後策を早めに打つ必要がありそうだ。

記事提供:Full-Count

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