「4番、5番、6番が機能すれば、いい形で勝てる」
北海道日本ハムの中田翔内野手が25日のオリックス戦(札幌ドーム)で4番の意地を見せた。
1点差に追い上げられた直後の8回2死三塁に、3番の近藤が申告敬遠で一塁へ。敬遠を予想していたという中田は冷静に打席に向かった。
「高梨が気合入ったピッチングをしていたし、(清水)優心も大事な場面で追加点を奪った。うちの流れだったので、自分もそれに乗りたいなと思っていた」
カウント1-1から比嘉が投じた低め直球系のボールをライナーで左翼フェンス手前まで弾き返す。全力疾走で二塁ベースに滑り込むと、手を叩いて吠えた。「あそこは点が欲しい場面。ツーアウトだったし、気合が入ったよ」と、敵の戦意を奪う値千金の2点滴時二塁打を振り返った。
勝利を決定づける一打に、栗山英樹監督も目を細めた。「あそこは中田翔の思いを見せるところ。本当に良かった。言っているように打順は関係ないんだ。中田翔のところにチャンスは行く。それは彼が天から授かった使命。それに対してどう応えていくか。それは本人がわかっていると思う」とうなずいた。
この日、中田は7回にも1死一塁から左前打で好機を広げて先制点をお膳立てした。勝利に直結する働きをした主将は「今日みたいな打席を増やしていきたい。近藤の調子がいいので、その後の4番、5番、6番が機能すれば、いい形で勝てる。集中して、続けていきたい」と頼もしかった。
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