周東佑京、和田康士朗も狭き門を勝ち上がった 「育成→支配下」への昇格率はどれくらい?

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周東佑京・和田康士朗『意識しないワケがない』2020/09/05(C)パーソル パ・リーグTV
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 近年「育成出身選手」の活躍が目立っている。2020年で言えば周東佑京選手が最多盗塁、千賀滉大投手が最優秀防御率・最多勝・最多奪三振、石川柊太投手が最高勝率・最多勝、モイネロ投手が最優秀中継ぎと、育成出身選手が投打合わせて圧巻の6タイトルを獲得した。

 そこで今回は「育成出身選手」に注目。記事前編では育成から支配下へ昇格することがどれほど厳しいのかを検証し、後編では競争を勝ち抜き一軍で爪痕を残した育成上がりの選手たちを紹介したい。

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 育成ドラフト会議初年度の2005年から2019年を対象に、支配下登録された選手の割合、支配下登録されず育成のまま退団となった選手の割合を表にまとめた。

 福岡ソフトバンクはこれまで支配下になった育成入団選手はリーグ最多の21人だが、そもそもドラフトで獲得した人数も65人と他球団に比べて圧倒的に多い。逆に支配下登録されずに退団となった選手も33人、50.77%だ。「育成のホークス」は多くの選手による厳しい競争がベースになっていることがうかがえる。

 福岡ソフトバンクの次に育成枠での指名数が多い楽天と千葉ロッテの数字を見ると支配下登録率は22.22%と37.04%で、50%以上は支配下登録されずに退団。埼玉西武は支配下昇格の割合は55.56%と高いが、獲得人数が2019年までで9人と少なく、2018年から育成ドラフトに参加するようになった北海道日本ハム同様、少数精鋭の戦略。逆にオリックスは2019年に8人指名したように育成選手の数が拡大傾向にある。

 ただ、2020年は簡単ではない道のりを這い上がってきた育成出身選手の多くの努力が、結果に表れた一年であった。記事後編では2019シーズン以降に支配下に昇格した若手を中心に6球団の「育成出身選手」を紹介する。

文・北嶋楓香

後編はこちらから!

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