【WBC強化試合戦評】今日もタイブレークにもつれ込む熱戦を制し、強化試合3連勝締め

パ・リーグ インサイト

2016.11.13(日) 00:00

昨夜は今回の強化試合初の延長タイブレークに突入し、劇的なサヨナラ勝利を決めた侍ジャパン。今夜は横浜DeNAの石田投手に先発マウンドを託し、強化試合4連戦の最終戦を迎えた。昨夜の試合で本塁打を放った北海道日本ハムの大谷選手は先発オーダーから外れ、3番・DHには東京ヤクルトの山田選手が入った。

初回、侍ジャパンはいきなり2点を奪われるも、2回表、広島の鈴木選手の二塁打などで1死2,3塁とすると、昨夜の試合でサヨナラ打を放った大野選手が適時打。得点圏での勝負強さをまたもや発揮し、すぐさま1点差に迫る。

しかし直後の2回裏にさらに2点を追加され、3点を追う4回表。今回の強化試合では、これまで無安打に抑え込まれていた福岡ソフトバンクの松田選手が、1死からレフトスタンドに飛び込むソロ。打った瞬間にそれと分かる当たりで1点を返し、打線の奮起を促す。

中盤に4失点を喫し、6点ビハインドで迎えた7回表。先頭打者として代打・大谷選手が告げられると、フルスイングで放った強烈な打球が、東京ドームの天井裏に入り込み、グラウンドルールで二塁打の判定に。その後埼玉西武の秋山選手が四球で出塁し、1死1,2塁の場面で、広島の菊池選手が適時打。その間に大谷選手が生還してまず1点を返すと、1死2,3塁から3番・山田選手が2点適時打を放ち、3点差まで迫る。

なおも好機は続き、途中出場の4番・中村晃選手も出塁に成功し、1死1,2塁。本塁打が出れば同点の場面で、5番・筒香選手があと少しで3ランというフェンス直撃打を放って1点を追加し、続く鈴木選手が同点適時二塁打。昨夜と同じように大谷選手の一打が起爆剤となり、このイニングだけで打者一巡の猛攻を見せ、6得点を挙げて試合を振り出しに戻した。

9回は両チーム無得点に終わり、試合は2夜連続の延長タイブレークにもつれ込む。8対8で迎えた10回表、1死満塁の絶好機を作ると、7回に同点打を放った鈴木選手が劇的な勝ち越し満塁弾。“神ってる”一振りで4点を追加し、オランダを大きく突き放す。

その裏、マウンドに上がったのは初戦にも登板した福岡ソフトバンクの千賀投手。暴投が絡んで2点差まで迫られるも、最後は三振で締め、延長タイブレークにもつれ込む熱戦は昨夜に続いて侍ジャパンが制した。

メキシコ・オランダ代表チームとの強化試合4連戦は侍ジャパンの3勝1敗となり、勝ち越しに成功。2017年に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック前の対外試合はこれで最後となるが、3月7日の初戦ではいきなり強豪・キューバと対決することが決定している。今回得た経験を生かして、本戦でも世界を相手に熱い戦いを繰り広げてほしい。

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