得点機会を作る能力を示すOPSはメジャートップのハーパーを上回る
海を渡り、アメリカの地で目覚ましい活躍を見せている大谷翔平投手。投打で素晴らしい働きを見せ、いまや日本のみならずワールドワイドに注目を集める存在となっている。
打っては打率.367、3本塁打、11打点、投げても2試合に先発して2勝、防御率2.08という好成績を残し、見事なスタートを切った。
15日(日本時間16日午前3時15分試合開始)には、敵地カンザスシティーのカウフマン・スタジアムで行われるロイヤルズ戦で3度目の先発マウンドに上がる予定となっている大谷。
ここまで打者として出場した8試合での成績も素晴らしく、MLBを代表する強打者たちにも勝るとも劣らないものとなっている。
投打二刀流で試合に出場する大谷は、調整や休養のために欠場することがあり、規定打席には到達していない。そのため、規定打席到達が条件となる打撃の部門別ランキングには入ってこないのだが、実際の数字を見てみると、メジャーの並み居る強打者たちをも上回る成績を残している。
MLB全体で“隠れ"ナンバーワンの数字となっているのが、得点機会を作る能力の高さを示す指標であるOPS(出塁率+長打率)だ。
現在、MLB全体のトップにランクインしているのは、米球界を代表するスラッガーであるナショナルズのブライス・ハーパーの1.143。大谷は、野手で出場した8試合で、これを上回る1.191のOPSを記録している。25打席以上に立っている打者の中でメジャートップの数値だ。
規定打席到達者でハーパーに続くのが、ヤンキースのディディ・グレゴリウス(1.122)、カブスのクリス・ブライアント(1.104)、アスレチックスのマット・チャップマン(1.097)、ツインズのジョー・マウアー(1.075)、イチローのチームメートであるマリナーズのロビンソン・カノ(1.074)となっている。
チームメートのマイク・トラウトはここまで.970。メジャーを代表する打者たちをも上回る、驚異の数値となっている。
長打率.767も"メジャートップ超え"、打率.367はメジャー全体で4位に相当
出塁率は.424で、17位のフィリーズのセザール・エルナンデスと同じだが、大谷は11安打のうち3本が本塁打、そして二塁打と三塁打が1本ずつ。長打率は驚愕の.767だ。MLBトップに位置するブレーブスのオジー・アルビーズの.703を遥かに上回っている。
打率.367もメジャーリーグ全体で4位(25打席以上の打者では8位)に相当する。規定打席到達者の1位はツインズのジョー・マウアー(.412)、2位がマリナーズのロビンソン・カノ(.405)で、3位はカージナルスのホセ・マルティネス(.373)となっている。
実際の4位以下はブレーブスのライアン・フラハーティ(.366)、レッドソックスのハンリー・ラミレス(.362)と続く。
11打点はメジャー全体で20位タイとなる。トップのホセ・マルティネス、ハンリー・ラミレス、パイレーツのグレゴリー・ポランコ、マリナーズのミッチ・ハニガーの15打点とは、4打点しか離れていない。3本塁打も全体で20位タイとなっている。これも出場試合数が少ないことを考えれば驚異的な数字と言える。
数々の強打者、好打者がいるメジャーの舞台でも、際立つ活躍を見せている大谷翔平。まだシーズンは始まったばかりで、先は長い。投打で本場のファンも魅了する二刀流は、今後どれだけの活躍を見せてくれるか、楽しみだ。
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